~IOTA DEN~ 86 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

偉王汰は、壁のフックから鎖の長さ1,5メートルの半径に動きを制限されてしまう。

正面の男は助走を二歩つけて偉王汰の顔面を殴る。

《バム》
偉王汰の顔面にこぶしの跡が残る。
鉛面だ。

「なるほどな。
変装マスクか。」
男はこぶしをさすって面を覗く。

鉛面を外された。

面の内側のマイクとイヤホンも線をむしられてしまった。

男の二発目

これは右腕で受けた。

しかし、右腕に鎖が巻き付く。
攻防の果てに
ついに四肢に鎖。

反撃しようとすれば鎖を引かれる。

マリオット偉王汰は、サンドバッグと化す。

《バツン》《バツン》

潜入スーツは普段は柔らかいが衝撃が加わると瞬時に硬化する。
(水溶きの小麦粉を叩くと固くなる原理)

忍者兵も汗を浮かべ、新品の革グローブもほつれてきた。

偉王汰は前からの打撃は身体を後ろに反らし、衝撃を逃がしていたが、後半は前後や左右からの同時蹴りを受けた。

偉王汰の吐いた血が胸から下を赤く染めあげる。



「もう殺すか?」

「見せしめにしよう」

「日本で見た
照る照るボウズ。
あれがいい!」
男が壁の穴を指す。

「おもしろい。
ここから吊り下げよう。」

《ジャラジャラ》
偉王汰はテーブルクロスを被され、首に鎖を巻かれている。



「明日、天気になーれ」
「ワハハハ」

穴の前に立たされると

「頼むぜ。
明日は俺、ゴルフだから」

男に背中を蹴飛ばされた。