「よし、回れ。
そうだ、ゆっくり。
どうだ?」
有火馬は縛りあげたゼベルを立たせその場で一回転させる。
その向かいでベルトのバックルに指を置いている楼射。
これは、潜入スーツの擬態モードを使う裏ワザである。
擬態モードは後ろのカメラ画像を前面のディスプレイに映し出し、前面の画像を後ろに映し出している。
今回は、敵の制服をスキャンして、スーツのディスプレイに映し出す。
着替えずにして制服を手に入れた。
この画像データを仲間に転送したので有火馬と重烏も制服姿だ。
「レベル2か。そっちは?」
重烏
「ハズレ。
こいつは自分の部屋と食堂しか入れん。」
有火馬
「ゼベル君は…」
楼射がゼベルの制服に手を伸ばす。
敵の制服からセキュリティーパスを盗んでいる
「レベル3。」
ガッカリする楼射
「独房までが精一杯だな。」
有火馬
「地道に行きますか。」
楼射
「食堂寄っていい?」
重烏