1話{選ばれし者たち}20:食事 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

 


嵐の夜
03:15

海上自衛隊 護衛鑑 たかなみ
は、まさに高波に揉まれていた。

荒れ狂う海
豪雨が叩きつける。

付近で転覆した漁船が波に舞う。

要救助者2名を確認

小型救助挺も出せずにいた。

『自分、行けます!』
明石はスタンバイを終えている。

ヘリコプターで吊り上げる作戦だ。

ヘリコプターのローターが強風に立ち向かう。

明石はワイヤーで吊り下げられ、1人を救出。

もう1人にかかる。

《ジジッッ パァン》

辺りが明るく光る

ヘリコプターに落雷した。

左右に暴れるヘリコプター。

『うおおーおおー』
明石は振り子のように、たかなみの船体に叩きつけられ意識を失った。


もう1人の救出は叶わなかった。





「君。おい君。」
博士の呼びかけにハッとした明石。

握り拳に汗をかいていた。

「あ。はい」明石

「どうした? すごい汗だな。
とにかく飯だ。」
博士がテーブルに呼ぶ

「大丈夫かい?
まぁ食ってから考えようぜ。な。」
白井が明石に椅子を引いてくれた。

「ああ。ありがとう」明石

テーブルには煮込んだ肉とワイン

会話の弾まない食事

博士はモニターに民放テレビを映し出した。

《チュボォオオン》
映像は都庁の爆発シーンだ。

「ゴジラ映画か?」黒久



「えっ!」
全員フォークを落とした。

どのチャンネルも同じ映像

リアルタイムのニュース映像だった。

「信じられません!
予告通りに今、都庁が爆破されました。」
慌てるキャスターが映る。

「この予告状は本物でした!」
キャスターが予告状をカメラに向ける。

画面いっぱいに映る黒い紙

真ん中に、あの帆船のドクロマーク。




つづく