キッチンの窓まで来た。
電話の親機はリビングにある。
二階の子機まで行こう。
カタッ
ラー油のビンを倒した!
『お父さんっ!』
両手をテーブルについて立ち上がった長女
ニコッと笑って玄関にダッシュ
ガチャ
カギを解き玄関を開けた長女
『お父…』
誰もいない
『あ。今、娘さんが出てきました。』
バシャバシャとフラッシュの嵐
立ちすくむ長女
カミサンは後ろから抱きかかえ、バタッと玄関を閉め鍵を掛けた。
長女は玄関にペタッと座りフスフスと鼻を膨らませる
『おどおさぁん、おどおさぁぁん』
カミサンは
長女を抱き上げた。
『すぐ帰ってくるよ。
お風呂にしよっか?ね。』
カミサンは明るく語りかけた。
『う゛ん』
鼻づまりの返事をする長女