Q 「妊娠したらダイエットを心がけて、太らないようにするのが赤ちゃんにもいい?
答えは次ページ
A ×。太りすぎるのもよくありませんが、過剰なダイエットは、子供の“肥満体質”につながります。
妊娠時の栄養状況が悪く、2500g未満の低体重で生まれると、その赤ちゃんは将来、生活習慣病などを発症するリスクが高くなると示唆されています。
かつて子供は「小さく産んで大きく育てる」のがいい、とされていました。お産自体のリスクも高かったので、母体に影響が少ないよう、子供は小さく産んで大きく育てるほうがいい、という言い伝えです。それがある時期から、妊娠中も見た目がよく、子供を生んだ後すぐにスッキリした体形に戻れるためにも「小さく産むのがいい」という意見まで出てきました。
その結果、日本は今、OECD諸国(いわゆる先進国)中で、低体重で出生する赤ちゃんが最も多い国の一つになっています。
では、なぜ、小さく生まれてしまった赤ちゃんの疾病リスクが高くなってしまうのでしょう?
お腹の中の赤ちゃんは、へその緒を通してお母さんから栄養をもらって育ちます。ところが、お母さんの栄養状態が悪いと、赤ちゃんにも十分な栄養が届きません。その結果、お腹の中の赤ちゃんは栄養が少ない状況でも成長できる体質——エネルギーをため込みやすいように遺伝子が変化(専門的にはエピジェネティクス変化といいます)——を獲得します。
食糧不足の時代だったら、このような赤ちゃんの体質は生存に有利に働きました。ところが、今の時代、赤ちゃんを待っているのは、生まれるやいなやたっぷりミルクを与えられ、その後もお腹一杯食事が食べられる“飽食社会”。つまり、お腹の中とはまったく正反対の——高栄養・高カロリーの食事——が始まるわけです。
このように胎生期に得たエネルギーをため込みやすい体質ゆえに、脂肪としてエネルギーを蓄積しやすく、その結果、将来、メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病にかかりやすくなってしまう、と考えられています。
これは「成人病胎児期発症起源説(バーカー仮説)」と呼ばれ、疫学研究や動物実験などを通じて立証が進んでいます。
妊娠マウスを、通常の栄養状態と低栄養状態(餌を通常量の70%に制限)の群に分け、出生した仔マウスを比較すると、通常群と比べ低栄養群では、
・満腹だという情報を脳に伝えるレプチンというホルモンに対する反応が鈍く、摂食抑制が見られなかった
・高脂肪食を与えた場合、高度の肥満となった。また、エネルギー消費量の目安となる酸素消費量や、体温上昇が認められなかった
ということが、確認されています(Cell Metab;1,371-8,2005)。
今、日本で生まれる赤ちゃんのうち約10%が、低栄養状態で育った低出生体重児(出生体重2500g未満児)。これはOECD加盟国中でもトップクラスであるばかりか、日本の戦後すぐの値よりも高いのです。背景に、妊娠可能年齢の女性のダイエット志向や、喫煙率の上昇などが挙げられています。
※出題・解説=健康美容情報認定カリキュラム編集委員会(日経ヘルス/日経ヘルス プルミエ)日経ヘルス/日経ヘルス プルミエは、健康美容情報認定の研修プログラムとして「健康美容コミュニケーターコース」を主催しています。これは、日常生活において健康と美容の情報を正しく理解して行動できるスペシャリストを養成するものです。
【関連記事】
双子の研究で分かった「見た目と寿命の関係」
小腹がすいたときにオススメの間食は?
食べる時刻と体脂肪の関係は?
肉の食品表示、意外と知らないルール
食品の原産地表示の落とし穴
答えは次ページ
A ×。太りすぎるのもよくありませんが、過剰なダイエットは、子供の“肥満体質”につながります。
妊娠時の栄養状況が悪く、2500g未満の低体重で生まれると、その赤ちゃんは将来、生活習慣病などを発症するリスクが高くなると示唆されています。
かつて子供は「小さく産んで大きく育てる」のがいい、とされていました。お産自体のリスクも高かったので、母体に影響が少ないよう、子供は小さく産んで大きく育てるほうがいい、という言い伝えです。それがある時期から、妊娠中も見た目がよく、子供を生んだ後すぐにスッキリした体形に戻れるためにも「小さく産むのがいい」という意見まで出てきました。
その結果、日本は今、OECD諸国(いわゆる先進国)中で、低体重で出生する赤ちゃんが最も多い国の一つになっています。
では、なぜ、小さく生まれてしまった赤ちゃんの疾病リスクが高くなってしまうのでしょう?
お腹の中の赤ちゃんは、へその緒を通してお母さんから栄養をもらって育ちます。ところが、お母さんの栄養状態が悪いと、赤ちゃんにも十分な栄養が届きません。その結果、お腹の中の赤ちゃんは栄養が少ない状況でも成長できる体質——エネルギーをため込みやすいように遺伝子が変化(専門的にはエピジェネティクス変化といいます)——を獲得します。
食糧不足の時代だったら、このような赤ちゃんの体質は生存に有利に働きました。ところが、今の時代、赤ちゃんを待っているのは、生まれるやいなやたっぷりミルクを与えられ、その後もお腹一杯食事が食べられる“飽食社会”。つまり、お腹の中とはまったく正反対の——高栄養・高カロリーの食事——が始まるわけです。
このように胎生期に得たエネルギーをため込みやすい体質ゆえに、脂肪としてエネルギーを蓄積しやすく、その結果、将来、メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病にかかりやすくなってしまう、と考えられています。
これは「成人病胎児期発症起源説(バーカー仮説)」と呼ばれ、疫学研究や動物実験などを通じて立証が進んでいます。
妊娠マウスを、通常の栄養状態と低栄養状態(餌を通常量の70%に制限)の群に分け、出生した仔マウスを比較すると、通常群と比べ低栄養群では、
・満腹だという情報を脳に伝えるレプチンというホルモンに対する反応が鈍く、摂食抑制が見られなかった
・高脂肪食を与えた場合、高度の肥満となった。また、エネルギー消費量の目安となる酸素消費量や、体温上昇が認められなかった
ということが、確認されています(Cell Metab;1,371-8,2005)。
今、日本で生まれる赤ちゃんのうち約10%が、低栄養状態で育った低出生体重児(出生体重2500g未満児)。これはOECD加盟国中でもトップクラスであるばかりか、日本の戦後すぐの値よりも高いのです。背景に、妊娠可能年齢の女性のダイエット志向や、喫煙率の上昇などが挙げられています。
※出題・解説=健康美容情報認定カリキュラム編集委員会(日経ヘルス/日経ヘルス プルミエ)日経ヘルス/日経ヘルス プルミエは、健康美容情報認定の研修プログラムとして「健康美容コミュニケーターコース」を主催しています。これは、日常生活において健康と美容の情報を正しく理解して行動できるスペシャリストを養成するものです。
【関連記事】
双子の研究で分かった「見た目と寿命の関係」
小腹がすいたときにオススメの間食は?
食べる時刻と体脂肪の関係は?
肉の食品表示、意外と知らないルール
食品の原産地表示の落とし穴
「この記事の著作権は日経ウーマンオンライン(日経ヘルス) に帰属します。」
【レビューを書いて全国送料無料・楽天ランキング1位取りました!】Meijiプロテインダイエット... 価格:3,580(税込、送料別) |