欅坂46 小説 - 街角でキスをしよう - -2ページ目

欅坂46 小説 - 街角でキスをしよう -

短編、長編、どちらも書きます!

高校では吹奏楽部に入ろうと思っていた。だけど、金管楽器、木管楽器を見る度に、中学のころの嫌 がら せを思い出してしまう。


クラスでは特に発言もしないし、友達もいない、目立たない子だった。
部活だけは大好きで、いつもサックスを吹いていた。
歌うこと、ギターを弾くこと、サックスを吹くこと、音楽に関わることはずっと好きだった。

自分で言うのもなんだが、私はサックスが上手かった。

ソロパートを貰った私は、毎日残って練習していた。部員の子たちも祝福してくれていた、はずだった…


本番、サックスが入ったカバンを開けると、中はほろ苦い香りがした。

え、私のサックス…コーヒーだらけ…


その日私は、発表会に無断で欠席した。先生も先輩も焦っていて、そのうちのひとりの子が真実を話してくれた。

ただの発表会で小規模なもの、順位が決まるわけでもなかったから特別問題にはならなかったが、私は次の日、退部してしまった。



高校に入ってから、軽音楽部か吹奏楽部に入るつもりでいたのに、部活というだけでも鳥肌が立った。

そして私は帰宅部になり、特に何も無い高校3年間を過ごした。