昨日サッカーマガジンの講座の中で受講者の方の質問で気が付いた事がある。
それはポジショニングの件だ。「○○というチームはポジションをしっかり取るのですが、そこからボールを奪いに行くアクションを取らない。」というような話をされた。
この講座の為にオランダのサッカーのフィロソフィーについての資料を翻訳していた時にポジションとポジショニングを分けていた事を思い出した。
ポジションとは静的なものだが、ポジショニングはPositioningのINGが示す通り動的なものだ。そこの差に気が付いた。
日曜日の慶應と明治の土砂降りの中での試合、慶應の選手のポジションはバラバラだったが全員がしっかりと良いポジショニングを取っていた。雨で水固まるグランド状態の中で相手はパスで何かをするという事は殆ど出来ない。前に運ぶ、あるいはボール前にボールを配給するという事しか出来ない。その為に出来る事はボールプレーヤーにとにかく蹴らせない事だ。その為のポジショニングが90分を通して出来ていた。
その前の日の順大戦を思い出した。ポジションの意識は高く、ピッチ上の配置はバランスが良かった。しかし、ポジショニングがまずかった。つまりボールプレーヤーに行けない事が多かったのだ。ポジションを取っていれば上手くいくわけではない。良いポジションを取ってそこからアクションする事が重要なのだと思う。
良いポジションを取るだけでなくそこからしっかりとしたポジショニングを取ることが次に向けての一番の修正点だと思う。ポジションは効率性の為の準備で、それが出来て初めて効果的な守備、攻撃が出来るはずだ。