第75回マスターズが終了した。アマの松山選手やもちろん石川遼選手の活躍は素晴らしかったが、彼らを始めとする若い力の台頭と同じ位閉会式の挨拶は印象に残った。
それは優勝者への花向けの言葉や、無事大会が終了した安堵の言葉では始まらなかった。
パトロンと呼ばれるファンの方、大会運営をサポートした1,000人を超えるボランティアの方々、オーガスタのメンバーの方々…大会の主役である選手の労いより先に、選手の活躍の場を準備したいわゆる縁の下の力持ちへの感謝が最初の言葉だった。
華やかな大会、舞台はそこで演じるアスリート、アーチストが主役である事は間違いない。
しかしその主役光り輝くためには必ずその裏で汗をかく縁の下の力持ちの存在がある。それは今回のマスターズの大会におけるボランティアの方々かもしれない。
あるいは日々アスリートの体をケアするコンディショニングトレーナーや栄養士の方々かもしれない。そういう方々の存在に感謝し、その人達の思いも含めて戦えるアスリートが本当に感動を呼ぶアスリートなのだと思う。
それはマスターズやワールドカップの様なビッグイベントだけでは無く、日々の練習だって同じ事だと思う。今の若い選手達が強くなったのは単に技術が向上しただけでは無く、そういった精神面も含めて成熟したからだと思う。自分に関わる色々な人に常に感謝の気持ちを持ち、それを力に変えられる選手が増えてきて欲しいと思う。