JリーグのGM講座で評価の話をした時、受講者の一人が
「データは無くても、評価は出来る。」
という話をした。そして次に、
「但しデータもなく主観でその場限りの評価をしたら納得感は得られず、結果チームへのロイアルティを失ってしまいますがね。」
という発言に繋げてくれた。
データが無くてもサッカーは出来るというのは真実だ。今までの自分のサッカー人生で自分のデータを見た事は無い。しかし楽しくやってきたし、ある程度成績も残せたと思う。でも自分やチームの足りない部分、優れている点を客観的に分かったらより効率的にプレーが向上できたと思う。何も根拠が無く勘に頼っていたら、当たれば良いがはずしたらただの遠回りだ。
最近走る距離のデータを見る事が多い。ある試合で走っていない選手に、「もっと走れ!そうしないと試合に使わないぞ!」といえば次の試合は前の試合より多くの距離を走る。それは良いプレーをしたのかというとそれとは話が別だ。むしろ相手を深追いしてはずされて更に長い距離を走らされてしまう事も多々ある。オシムさんが言っていたように「考えて走る」ことが重要だ。また場合によっては「考えて走らない」事が大事な場合もある。
データから分かる事も多いが、そこからの視点だけでは駄目だ。何が起きたかを論理的に説明するためにデータを使うという視点を常に持ち続ける事が大事なのだなと最近よく思う。