こちらは、妄想のお部屋です。

BL要素が含まれる場合がありますので、ご注意ください。




お店がお休みの日、タケルさんと会う約束をした。

潤は、2号店の研修で出勤してしまったし、トーマさんの紹介だから、できるだけの事をしてあげなくちゃ。

待ち合わせはお店の前で、10分前に着いてまわりを見たら、右側から黒い車がスーと寄ってきて、窓が開いた。

「智さん、乗って。」

声をかけてきたのは、タケルさんだった。

この場合、僕はどこに乗るのが正解なんだろう?

考えてしまったらタケルさんが助手席をポンポンと叩いたから、助手席に乗った。

「ごめんね、せっかくのお休みなのに。」

「あ、いえ、あの、大丈夫です。」

どうしてドキドキするんだろう。




少し走ると、ここに来たかったんだと言われて、駐車場に車を停めた。

タケルさんは、車を降りて助手席側にまわってドアを開けてくれた。

その動きは、僕なんかよりよっぽど執事みたいで、スムーズでかっこ良かった。

「智さん、この公園に来た事はありますか?」

公園?

大人になってから東京に来たから、公園に用事はないけど、まわりを見ると、なんとなく知ってる公園の気がしてきた。

たしか、右側にアスレチックがあって、左側に芝生の広場があるんだ。

噴水もあったはず。

いつ来たんだっけ?

「智さん、こっちです。」

タケルさんについていくと、広い道路への出入口があって、何か、思い出せそうな感じがする。

「向こうを向いて、ここに立ってください。」

タケルさんは、そう言ってから、ごそごそ何かしてる。

「智さん、振り向いてください。」

よくわからないけど振り向くと、タケルさんが大きなぬいぐるみを抱えてる。

「この子、よろしく。」

「え?え?」

渡されたぬいぐるみを抱えて、ビックリしていると、タケルさんは微笑んだ。

「やっぱりそうだ。

あの、説明するので、車に戻りましょう。」




「智さんだから他言しないと思うので、言いますね。

今度、『黒い翼を持つ者』のパート3が映画になります。

内容は、最新作の『白い翼を持つ者』です。

今回の主人公はJ0830で、俺です。

トーマさんと打ち合わせをして、色々な話をしたのですが、J0830が好きになる白い翼を持つ者のモデルがいると言われました。

黒い翼と正反対の白い翼を好きになるって、中々イメージ出来なくて、そのモデルに会わせてくださいって頼んだんです。」

それが、僕なの?