毎時00分に公開して、最終回は23:00です。

読む順番にお気をつけください。




こちらは、妄想のお部屋です。

BL要素が含まれる場合がありますので、ご注意ください。




エビィルは、サトシが死んだと思い、城に帰りました。

これで、一番美しいのは自分だと喜んでいます。

さっそく鏡に向かおうとすると、従者がエビィルの部屋のドアをノックしました。

エビィルは、あわてて、悲しそうな顔をします。

「どうぞ、お入り。」

「王妃様、失礼いたします。

王様からお手紙です。」

従者は、エビィルに手紙を渡すと、すぐに部屋を出ます。

王様からの手紙には、予定を早めて3日後に戻るとあります。

王様が帰ってきてサトシの葬式をすれば、自分の思い通りです。

エビィルは、鏡に向かいます。

「鏡よ、鏡。今、この城で一番偉いのはだあれ?」

《はい、それは王妃様です。

王様は隣国に、サトシ王子は森にいます。》

「鏡よ、何を言ってる?

サトシは死んだでしょ?」

《いいえ、サトシ王子は森にいます。》

鏡には、サトシが映ります。

女の子の姿で、動物達と楽しそうにしています。

「鏡よ、なぜ助かった?」

《はい、動物達が助けました。》

「なんですって?」

エビィルは、サトシをなんとか殺そうと考えます。

「動物達に邪魔されないように、家に閉じこめ、毒を吸わせてやろう。」




翌日、小人達の家の近くで、エビィルはおばあさんに変装し、櫛に毒を塗ります。

この毒は、少しずつ気化し、それを吸うと死んでしまい、証拠も残りません。

エビィルがドアをノックすると、サトシが出てきました。

家の中にはサトシだけで、エビィルは家に入り込みます。

「あ、おばあさん、昨日はどうしたんですか?」

サトシには、おばあさんの正体も、目的もわかりません。

飾り紐をくれた親切な人で、いつの間にかいなくなったとしか思っていませんでした。

「あぁ、急に忘れ物をしたのを思い出してね、ほら、これだよ。

お嬢ちゃんは髪が綺麗だから、この櫛を使うといいよ。」

サトシは、女の子らしくする為に、努力をしようとしていました。

女の子らしく、髪の手入れをしなくては。

しかし、エビィルが渡した櫛で、サトシが髪をとかすそうとすると、気化した毒で倒れてしまいました。

エビィルは、窓を閉めて、外からドアも閉めてサトシを閉じこめました。

動物には窓もドアも開けることは出来ません。

このままでは、サトシが危険です。

エビィルは、変装を解いて城に戻りました。