サウジアラビアは、石油貿易の決済にドルを使用することをやめました。50年間つづいたドル基軸通貨体制が壊れています。



この背景にはBRICSの台頭があります。

ドル円の動向を見ると、ドル高が歴史的な高値水準に達しています。アメリカとしてはドル防衛のためにドル高政策をとらざるを得ない。日本もこれに協力しています。日銀の異常な低金利政策はドル防衛のためにやらされてきたのです。

しかし、ドル高になると物価が上昇してアメリカ国民の生活が苦しくなります。実際、アメリカは異常な物価高です。こうなると、アメリカ政府は利下げをして物価を抑えたくなるわけですが、一方ではBRICSの台頭を抑えるためにドル高を維持したい。

まさにトレードオフの関係です。

アメリカの狂った政策につきあっている西側諸国も同じ状況です。

BRICS諸国はすでに自国通貨による貿易決済を開始しています。すでにドルは間違いなく弱くなっています。対円では強く見えますが、対ゴールドでは弱いです。

欧州ではフランス大統領が下院の解散を決めました。EU議会の選挙で保守派が勝ち、左派与党が負けたからです。フランスはアメリカに従ってユーロ高を維持し、移民難民を推進してきましたが、いよいよフランス国民から拒否されたようです。

イタリアでもドイツでも保守政党が勝利しています。

西側諸国の敗北の予兆です。