田中角栄という人物には人間的な面白味がありましたから、何かと話題をふりまきました。その生い立ちも立志伝に加えるにふさわしいものです。

しかし、政治家としての政策には多くの失策があったようです。

国民年金は老後の「お小遣い」としてはじまりました。ですから任意加入でしたし、積み立て方式でした。

これを改悪したのは田中角栄です。積み立て方式だったものを付加方式に変えました。当時は若年人口が多く、高齢人口が少なかったので成立したのです。成立したというより、選挙対策としての福祉のバラマキでした。高齢者は多額の年金を得てホクホクし、自民党の熱心な支持者になりました。

選挙のために年金制度を改悪させた悪徳政治家です。まさに党利党略でした。国益には反しました。

日中国交回復を評価する人が多いですが、私はまったく逆です。天皇を元首とする日本が共産党一党独裁国家と国交を回復する理由などありませんでした。

とはいえ大日本帝国も大正十四年にソビエト連邦を国家承認しましたから、それだけでは責められません。

 

大日本帝国は、ソ連を国家承認したのと同じ年に治安維持法を成立させました。これがポイントです。ちゃんと手を打っていたのです。

帝国政府は無能ではありませんでした。ソ連を国家承認すれば、コミンテルンのスパイが侵入してくることを予想して治安維持法を成立させたのです。それでさえゾルゲ事件を防ぐことができなかったのです。

田中角栄はどうでしょう。スパイ防止法など検討さえしていなかったようです。なにしろいまだにスパイ防止法がないのですから。

結果、日本はスパイ天国になりました。日本企業の機密がドンドン奪われ、富も奪われ、失われた三十年になりました。

こうなった根本原因には田中角栄の無為無策がありました。

深田萌絵氏がスパイ禍に遭ったのも田中角栄のせいでしょう。

自民党の歴代宰相はどいつもこいつも無能です。

テロリストに大金を持たせて釈放した福田赳夫、在日特権をつくった海部俊樹、バカバカしいバブル経済を実施した中曽根康弘と小沢一郎、改革の名のもとに日本経済を弱体化させた小泉純一郎、移民を増やし消費増税をする安倍晋三・・・。

それでも、いまの日本では自民党だけが政権担当能力を持っている政党です。野党があまりに無能すぎて嫌になります。