ハーバート・フーバー著「裏切られた自由(下)」を読みました。
この分厚い本をようやく読み終えました。最後の「訳者あとがき」がすばらしいので引用します。
現在主流の歴史観は、第二次世界大戦後に構築された国際連合による集団保障体制を是とするリベラル国際主義に立脚している。
訳者自身はこの考えに疑いを持っているが全面否定はしない。
リベラル国際主義を是とする歴史家にお願いしたいのは、重要な事件を隠さないで堂々と論陣を張っていただきたいということである。
歴史修正主義を主張する歴史家に対してレッテルを張り、自由な議論を封じることはやめていただきたい。
歴史修正主義の主張に対して反論があれば堂々と展開していただきたいと願っている。そうした議論を通じてあの戦争は何だったかをはじめて理解できるのである。
歴史修正主義はためにする歴史観ではない。過去の事件を合理的に解釈したいと願っているだけである。
また、訳者はフーバーとルーズベルトを次のように比較しています。
ルーズベルトは平気で嘘が言えた。しかし、フーバーは世論受けするための嘘はつけなかった。それが政治家としての弱点になった。本来であれば、嘘をつく政治家は世論に嫌われるはずだったが、リベラル国際主義を信奉する知識人や国際金融資本家にとってはルーズベルトは都合の良い政治家だった。
メディアはフーバーを無能な政治家とおとしめる一方で、ルーズベルトを持ち上げた。
しかし、フーバーは二十年をかけて本書を書き、七十年後の今、この本を世に送り出しました。歴史は続きます。逆転は充分にあり得ます。