原四郎著「大戦略なき開戦」を読んでいます。

著書は、大本営参謀だった人物で、戦後は自衛隊で戦史編纂に尽力されたそうです。

明治から説き起こして、満洲事変、支那事変、三国同盟、大東亜戦争へとつづく歴史を分析しています。

多くのページが日本の政治機構や帝国陸海軍に内在した問題の分析に割かれていて、政策決定過程について詳細で説得的な記述がされています。

これはこれで重要なことだとは思いますが、遺憾なのは敵国であるアメリカの分析がないことです。戦争のすべての原因を日本側において探し続けているという姿勢が実に残念です。

公平に考えても、戦争の原因の半分はアメリカにあったわけで、そのアメリカがどんな国であり、何を企んでいたのかを検討せねば、先の大戦のことは半分しか理解できないことになります。