日本の生産能力が低迷している
2024年5月の貿易統計速報が財務省から発表されました。 輸出額は8兆2,766億円で前年比13.5%増加し、6か月連続で増加しています。 輸入額は9兆4,979億円で9.5%増加し、2か月連続で増加しています。 貿易収支は1兆2,213億円の赤字となり、2か月連続の赤字が続いています。 輸出に関しては、自動車や半導体等製造装置の輸出が特に顕著に増加しています。 輸入では石油製品や原粗油の増加が目立ち、それぞれ39.8%と31.6%の増加率を記録しました。現在、ドル円相場は歴史的な円安です。輸出に有利な状況です。一昔前の日本なら、輸出が爆発的に増加して貿易収支は大幅な黒字になったはずです。しかし、生産能力を失った現在の日本は、歴史的な円安という条件下においても輸出がそれほど増加しません。そして、生産能力の不足を輸入に頼って補っています。これこそ日本経済の弱体化です。レーガン政権以来のアメリカによる日本経済弱体化政策が結実しつつあります。日本の敵はじつはアメリカです。