つい最近、不治の病だったけど、治療法が作られた、とブログで報告しましたが、その直後にタイミングが良い、と言うのもおかしいですが、FIP(猫伝染性腹膜炎)確実、という猫ちゃんが来院しました。
FIPは、本当にFIPなのか難しい、という話をしたと思うのですが、その猫ちゃんは大変分かりやすく、FIPによくある、肝臓が悪くなっていないのに出る大量の黄色い腹水、腹水を抜いてから、例えば腹水が出る原因、どこかに破裂した腫瘍は無いか?
アルブミンは低くないか(この場合、黄色ではなく透明な腹水が出てきます)?
膀胱破裂や尿管結石は無いか?
などをチェックしましたが、それらは認められず、まず確実にFIPである、と判断しました。
そして、念の為、最新のFIP治療法について説明。
100%治る訳ではなく、日本にある薬では静脈注射を行うこと。
しかも84日間継続すること(普段、起こって嚙んでくることもある猫ちゃんで、元気になってきたら多分注射が難しくなることも伝えました)。
薬価が高過ぎて、恐らく100万円では済まない事、などを説明しました。
結局、腹水をぜんぶ抜いてから、利尿剤で腹水が溜まらない様にしつつ、お腹の中の炎症をステロイドで少しでも抑えて、延命治療を行うことになりました。
それなりに上手く行っており、腹水は溜まらなくなって、本人も、以前のように完全、とまでは行かなくとも、ご飯を食べたり、家の中を動きまわったりする事ができるようになりました。
ですがやはり、利尿剤により腎臓に負担がかかる事、いずれは利尿剤が効かないほどに腹水が溜まってくる可能性もあることが不安な点です。
一応、不治の病で、いずれは亡くなってしまう病気であることは伝えましたが、どれだけ長く生きてくれるかが不安です。
できるだけ早く、厚生省(薬の値段を決めたり、他国の薬を日本に導入するかは厚生省が決定します)が、アメリカにはあるらしい内服のFIP治療薬を安い薬価で出せる様にしてくれる事を願っています。
(でも、厚生省の事だから、5年〜10年かかっても不思議ではないと思ってます)
ただ、アメリカではかなり安い、命が続く限り静脈点滴して行かなければいけない人体薬、肺高血圧症(薬を中止するともう死ぬしかない)の薬を10万円以上に設定して、何十年も値下げしなかったり(今では別の安い薬が出来ています。高額だったのはトレプロスト、とかいう名前だったかな?流石にもう15年以上前の話なので、名前が違う可能性は高いです。また、社会保険に入っていても、会社から、「うちの会社が社会保険料の支払いで潰れるから、お願いだから治療をやめて欲しい」と言われて絶望した人も沢山いたらしいです)、もともと原価10円だった薬を40円に値上げした例があるため、FIPの内服薬も、とんでもない価格にしてくる可能性があります。
正直、厚生省の値段設定を信用していない部分も大きいのですが、なんとか安く、飼い主さんが継続して治療を続けられる様になってくれることを願っています。![]()
ちなみにレムデシビルという薬で、治癒率は80〜90%と言われています。
調べると簡単に分かるので書いてしまいますが、1瓶当たり45,000円。あくまで原価なので、病気で使用するとなると、10万円くらい取られると思った方が良いです。
そんなに高くなるの⁉︎と思うかもしれませんが、そうしないと人間の病院も、動物病院も潰れます。
人医なら保険で3割で、しかもFIPと違い、呼吸器のコロナの方の薬なので、長期間使用する訳ではなく、そこまで心配では無いかもしれませんが。
猫ちゃんで保険に入っていない人はそれなりに多いので、とんでもない額になる訳です。
そして、一番怖いのは、もし飼い主さんが「是非治療をしてみてください!」と言ってくれて、処置自体は上手く行ったけど治らなかった、10〜20%に当たってしまったら。
ストレスで死ぬかもしれません。![]()