お店のお引越しが始まった。

他の店舗からの応援が入るのは2日目から。



1日目は休みの人もいたから

たった4人で片付けを始めた。



黙々と片付けをしながら

最後に立ち会えたことに

すごく幸せを感じていた(*˘︶˘*).。.:*♡




大雨の度に雨漏りする箇所は

そこだけ色が変わっている。

朝イチ、みんなで必死で拭いたっけ


事務所の窓はどこか隙間があるらしく

一定の場所だけ寒かったり


トイレの洗面台も

しばらく前にお湯が出なくなった。


老朽化の建物は

あちこちガタがきて

その度にみんなで文句を言ってたけど

離れるとなると

すべてが愛おしい。



そしてふと、愛犬の事を思い出していた。



小学校のそばの家に飼われていた

茶色いふわふわの毛の犬が

ある日子犬を5匹産んだ。

いつも学校帰りに頭を撫でに行ってた私は

飼い主のおじさんに

「子犬は飼い主がいなかったら川に流す」

と聞いて

友達に聞いて回り、飼い手を見つけた。



私も飼いたかったけど

両親はなかなか「うん」とは言わず

1週間ゴネてやっとOKをもらった。


飼い主のおじさんは

5匹のうち好きな一匹を

最初に選んでいいよと言ってくれたので

最後に残りそうな1番可愛くない子を選んだ。



母親犬と他の子犬は

茶色いもふもふの可愛い犬。

その中で1匹だけ

毛足の短い真っ黒な子犬。



やんちゃでビビりで

ほんとに手のかかる犬だったけど

私の親友。



いつかその親友は

私が大人になるにつれ

ペットになっていき

私が結婚する年に14歳で亡くなった。



歳をとって

どんどん出来ないことが増えて

最後は私と母の腕の中で息を引き取った。



あれからもう犬は飼う気にならない。

今でも重み、匂い、感触は覚えている。

あの日、たまたま家にいて

看取ってあげれて良かったと思う。



そんな事を思い出しながら


あーここも私が看取ってあげれて

良かったなー

最後に立ち会えて良かったと

胸がいっぱいになった




まぁそんな感慨に浸っていたのも

午前中だけで

午後からは疲れで思考停止(●__●)

積み上げたダンボールと

腰の痛みと埃まみれの体……。



店長はリモート会議

1人は外出

金山くんと2人で商品を片付けてるけど

果てしない……。



これがあと2週間は続くのか……。