青山星灯籠

夜道に輝く灯篭で青山に夏の風物詩を作りたい!江戸から続く星 ...

青山百人町(御家人100人が住んでいたことから名づけられた)

家ごとに燈籠や提灯を棹の先に付け高く掲げた。

遠くから見ると、星のように見えることから、「青山の星燈籠」といわれ、

或る時、4代家綱が目黒に御成りの時、偶々、目に留り是を見て問い、

2代将軍没後、毎年行っていることを聞いて感心しご褒美を与えた。

それ以降、年中行事となり幕末まで続いた。


  盆踊り
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盆踊りが盛んであるが、本来は霊魂を慰め送り出し異例の意味であったが、

次第に遊びとしてなっていった。

段々と華美になったので、延宝の頃、幕府は是を禁止した。

 

江戸では怪しい薬が公然と販売されました。

好きな女の子に振りかけると物になるという薬もあった。

何しろ毒薬で無ければ何でも売って構わない。

黒焼

   黒焼屋
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これは「惚れ薬」として使われた。

意中の娘が自分を好きになってくれるという薬です。

そんなのあるわけないと否定しないでください。

大流行したのですから。

 

原料はイモリの黒焼き。

香具師の口上はというと、

是に取り出したはイモリの黒焼き。

意中の娘に1服盛れば、あ~ら、不思議!あなたに靡くは必定。

恋煩いの特効薬とは、この事です

 

惚れ薬 ふらんふらんと 踊りの輪

これは、盆踊りで夢中で踊っている意中の娘を目がけて、

黒焼きを振りかけて、ものにしようというものである。

しかし、中々上手くは行かずに、

「惚れ薬 十日過ぎても 沙汰は無し」という場合も多い。

理由は、偽物も出廻っていたのである。

惚れぬはず 山椒の魚を 焼いて掛け」

 盆踊り
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こうして人気になったのは「和漢三才図会」によるものが多いという。

「イモリの交合させるものを山を隔てて是を焼き、以って媚薬となす。

壮夫争いて是を求む」とある。

イモリの求愛活動の強さを示したもの。

 

又、慶長十一年に中国から古典である「本草網目」が渡来し、そこに、

「草木禽獣虫魚を黒焼きにして治療に供す」とあり、注目を引いた。

やがて具体的な症例と黒焼き療法が本で紹介され知れ渡った。

 

古書によると、猿の頭は脳の疾患に、モグラは痔に、猫は咳止め、

鯉は乳房の傷に、縞蛇と蝮は肺患に著しい効き目があるという。

赤蛙は虫下しに即効があるという。

 

現存する黒焼き屋もあるが、秘伝といって製法を公開しない。

やはり、焼き方によって黒焼きの効力に差があるからだという。

 

黒焼きは、粉末の場合は、白湯、水、酒?に入れて飲む。

外用の場合は、飯や油で布に伸ばして塗る。

 

寛政の頃には御成街道に店が立ち並び競い合ったという。

この頃が最盛期であり、次第に廃れていった。

しかし、江戸の香具師にとって縁日の必需品であった。

 

もっと怪しい薬もあった

朔日丸
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「日を呑んで 月を流すは 恋の闇」
月水水流しと銘打って、避妊と堕胎を兼ねた薬だった。
値段は、100文(3千円くらい)。

毎月1日にこの薬を飲むと、その月は妊娠しないというものだった。
販売してたのは、女医者(産科)、中条流の医者、
或いは、薬屋でも売っていたという。

同じタイプの薬に「天女丸」という薬もある。
値段は124文。
式亭三馬は、こういう宣伝文句を作っている。
「月々の経水滞れば様々な病気になる故、早くこれを通じさするがよし。
いかほど久しき不順も治らぬ事無し」
更に、文は続く。

「しげく子を産む人、この薬のもちいようにて何年も懐妊せず、

もはや、良き頃と思わば、薬を止むべし。

その月より懐妊すること自在なり」
万能の薬であるが、成分については全く分からない。