目で見て解かる時代小説用語

学力を上げるために競争をさせるやり方もある

相撲書き

東西に分け、当番が行事となり文字を書かせ

師匠が判定する。

 

教習い

線香2,3本が燃え尽きるまでに習字をし、

練習量を競わせ乱書は減点とした。

 

江戸では、手習師匠と呼び、表札には幼童筆学所、

手跡指南と書きその下に何々堂とか何々先生門人何某と書いた。

多分、先生のブランドも有ったのでしょう。

休日は毎月25日、これは天神祭であった。

学問の神様・菅原菅公の日です。


勿論、勉強ばかりでない

数少ない休みの日である天神祭の日は、

揃いの着物を着ての桜見物も有り楽しいものです。

「江戸繁盛記」にも「只看筆跡師匠率群弟子

童男童女一連数百」とある。

しかし、数百という人数は凄いですね

かなり繁盛してた手習い所ですね。

花の山 散るな散るなと 師匠下知

寺子屋の花見

この一行は、揃いの日傘や手拭いで着飾っています。

これは「師匠の花見」と呼ばれ、塾の宣伝を兼ねていたと言われた。

歌や踊りの師匠、俳諧の宗匠なども弟子たちと

徒党を組んで花見に繰り出しました。
box3

日本人の最も好む花の桜。

その思いは、「古今和歌集」にある「光のぞけき

春の日に、しず心無く花の散るらむ」

 

更に、美男の代表である業平の「世の中に たえて

桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」

 

武将になると源義家が蕃夷を征伐に出陣した

「吹く風を勿来の関と思えども 道は狭に散る

山桜かな」



花見に出かける時の弁当は、大勢の人に見られる

訳ですから豪勢な弁当になります。

しかし、天候には勝てませんから、

一生懸命テルテル坊主を作ってお祈りします。

「可愛い坊さんだよのふと花の朝

花見の時は、それぞれ仮装して、段々と贅沢になり

或る時、浅草橋の酒屋の主人は、「偽紫田舎源氏」

を真似して、友達や遊芸の女師匠を集め、挿絵に倣った

衣裳や鬘で役者を気取り、女達も御守殿姿(奥女中)

これで大きな伝馬船で向島へ乗り込んだが

この時は、、目に余ったのか奉行所の手入れを喰い

罰せられたという。

だから、何でもいいという訳ではなかった。

 

お上を愚弄することは許されません。

偽紫田舎源氏

これは大奥を舞台にしての本で、主人公であった

奥女中の人気を呼び、作者が病気になったと

聞くと、祈願して早く治るようにと願ったくらいでした。
ベストセラーです。