食べることはいつの時代であっても楽しみの一つには違いありません。

特に大奥は、衣食住のうち住は確保されてましたので、残るは衣と食です。

では,食の方を。

大奥で美味いものと言えば、魚料理。新鮮な魚は江戸湾を控えて質量とも満点でした。

江戸前の魚無くて寿司、天麩羅は世を席巻しなかったでしょう。


魚役人がいます。14,5人の手代を引き連れて魚河岸を歩き回っています。

そこで、良さそうな魚を見つけると、「御用」と言い、持ってる手鉤を魚の鰓に打ち込み買い上げます。

売約済みだろうがなんだろうが構いません。「公方様が召し上がる」。の一声で終わりです。

しかも、買値が安い。大鯛だろうがヒラメだろうが1匹1文から10文。屋台蕎麦でも16文ですよ。

従って、買い付けの連中を見つけると魚河岸の連中は良い魚を隠したそうです。


別に買い付けの役人は予算が決まってるのではなく、ピンハネで稼ぐのである。料理関係の役人も受け取ると、鰹節なら1,2度削って、魚はいい部分だけ、鳥もささ身だけと、味噌、醤油もちょっぴり使って御用済みと。

あとはネコババしていたのです。だから、料理担当者は薄給の身でありながら裕福でした。


大奥で使ってはいけない食材。

魚類    このしろ、こはだ、秋刀魚、鰯、鮪、鮫、河豚、鯥、アカエイ、鯰、泥鰌、鮒、干物

野菜    葱、大蒜、らっきょう、つくね薯、藤豆、サヤエンドウ、若布、荒布、ひじき

貝類    牡蠣、浅蜊、赤貝

肉類    鶴 鴨、兎以外は禁止。獣類もダメ

果物    梨、蜜柑、柿は可。西瓜、桃、林檎、李は見るだけ。

    他に、天麩羅、納豆、油揚げ禁止。要するに美味いものは禁止。

    でも、魚役人は禁止の食材も買っていたという。何処へ行ったのでしょう。


食事の七不思議

①杉を削った豪華箸を使ったが、皆使い捨て。個人用の箸箱はなし。

②ご飯は蒸したもの。炊いたふくよかな味は知らない。一度食べたらやみつきだったろうね。

③朝・昼の食事は木製の器、夕は陶器の器

④将軍・御台所が一箸でもつけると「お代わり」の声をかける、すると、お下がりの皿を受け取り、

  外の仲居に代わりの皿を申しつけた。

⑤膳の上の食べ物は、すべて3回までお代わりできたが、実際は3回目は手を付けない。下品だから。

⑥ご飯は3食共、秤に乗せて計り60匁(225g)とされた。

⑦8膳の内、2膳は食べ、残りの6膳はお女中が食べた。


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