早稲田小劇場どらま館にて。
Creator's Lab Tokyo第一回実験公演 1Book×2Directors
6日20:00 A-2nd 照井裕隆さん×青山郁代さん
7日13:00 B-2nd 染谷洸太さん×真瀬はるかさん
7日20:00 A-1st 西川大貴さん×清水彩花さん
二人の演出家、藤倉梓さんと上田一豪さんが同一台本から紡ぐふたつの作品。
歌の1タイトル1ストーリーを並べソングサイクルとした藤倉さん。
ピースを集めなおして物語に仕立てた上田さん。
普段の観劇からすれば、ストーリーを追いつつ音楽に聴き入る、という感じですが、直截的に話が繋がっていないことは知っているけれども理解はできていなかったんだなぁ。
最初に観たA-2、ソングサイクル形式、すぐに思いついたのはSongs for a new world。
Songs~が螺旋的に終着に向かっているとすれば今作はパラレルの、というか隣り合った別の路線が同じターミナル駅に向かっているように思えました。
同じように見えて交わらず、目的地はあってもそこが終点ではない、と感じました。
それを演じていた青山さん、疾走感とでもいうかこれが私よとばかりに突き進んでいるようです。
相手役照井さんが丁寧に拾い、作品を形成していくような、初日だからかハプニングもありましたし。アフタートークでしゃべり倒す照井さんという思いがけない姿も観られましたし、難しい作品であったようです。
B班は1公演しか観られませんでしたが、もともと物語でない今作にストーリーをつけることはかなり大変だったのではないでしょうか。
染谷さん、真瀬さん。共に歌も演技もござれの上手い役者さんがバランスのいい歌唱を聴かせてくださいました。我、ではなく役、をしっかり演じたと思われます。
A、Bを一度ずつ観たうえで最後に観たA-1、観るポイントがわかってきて楽に観ることができました。
アフタートークでの西川さんの説明がわかりやすかったことも、西川さんが身の裡にあるものを遺憾なく演じた結果であり、清水さんが西川さんの出した色をグラデーション化して作品の尖りを削ったように思えます。
忌憚なく思ったことをいえば、推しの出演者目当てだけでいったら苦労した観劇になっていたかもしれません。
1回の観劇単位を二部制ABを観られるようにするなどの工夫も必要かもしれません。
演出家の仕事を視ることができたという点では珍しい経験になったと思いますし、もし可能であるならば演出家お二人の作品を互いに交換して演出するなども観てみたいと思います。