帝国劇場にて。
イギリスとフランスを舞台に革命の動乱に翻弄される人々の物語。
シドニー・カートン(演:井上芳雄さん)の飲んだくれ、シリアスに見えてコメディっぽさが垣間見える会話、思いつめてからの重厚さ。
カートンがルーシーに想いを寄せる過程が感じられないのはどうしてでしょう?自己犠牲としてもその所以は何に寄与するものか、完全には腑に落ちず終幕となってしまいました。
チャールズ・ダーニー(演:浦井健治さん)は青年貴族の容姿がハマってます。
ダーニーのイイ人ぶりはともかく、彼の動静もまたなかなか理解できず。
ルーシー(演:すみれさん)は井上さん、浦井さんとひけを取らない長身で見た目の華や芝居の素直さはいいんですが台詞廻しが問題アリと思います。子ども時代に英語(舞台上の会話)しゃべれないからってエクスキューズは逃げを打ったな、ととってしまいました。
バーサッド(演:福井貴一さん)のワルい存在感、酷薄なテヴレモンド侯爵(演:岡幸二郎さん)、ドファルジュ(演:橋本さとしさん)のマダムを見守る愛、マダム(演:濱田めぐみさん)の狂熱、お針子クローダン(演:保泉沙耶さん)の陥る革命の犠牲、二幕冒頭の劇中劇など場ごとには目を惹かれるよい作品だとは思うのですが、全体の流れがシックリ合わないような気がします。
革命のパリに向かう転換では高揚感があるのに逆では間延びしているような。
もうひとつ良いと思ったのは登場人物の描き分けがハッキリわかったのが素晴らしいと思いましたし、演じているキャストさんがその役を身のうちに納めているのだろうなと思いました。
リピートして、気がつかなかったこと、間や流れを確認してみたかったのですが時間がとれなかったのが残念。