今回の台風19号の経験を通じて感じたことですが、
人というのは極限の状況下に身を置いたときに
いろいろと見えてくるものがあるように思います。
究極の状況を体験すると、自分にとって本当に
大切なものが何であるか考えざるを得なくなりますし、
結果、透徹したまなざしで物事を見ることが可能になり、
自らの優先順位が明確になるような気がします。
思えば2年前に大病を患った時もそうでした。
それまで遥か彼方にあると思っていた「死」というものを
すぐそこにある身近なものとして意識したとき、
さまざまなものの見え方が変わりました。
時間はいつまでもあるように感じていたけれど、
そんなものは錯覚でしかない。生命は限りあるもので、
その限られた時間を自分はどのように使うのか ──。
そんなことを真正面から突きつけられたんですね。
あれから自分なりに考え、
答えを出したつもりではいましたけれども、
時を経て、日々の雑事にとりまぎれ、
いろいろ恵まれていることに甘えて、
つい本質を見失いがちになっている自身に気づきました。
今回の台風19号の経験は、思いがけず、
そんな自らを見つめ直す良い機会になりました。