【PERFECT DAYS】 | kaoruのちまけい
PERFECT DAYS
原題
Perfect Days
監督
ヴィム・ヴェンダース
脚本
ヴィム・ヴェンダース
高崎卓馬
製作
柳井康治
製作総指揮
役所広司
出演
平山正木
役所広司
タカシ
柄本時生
ニコ
中野ありさ
アヤ
山田葵（アオイヤマダ）
ケイコ
（平山の妹・ニコの母）
麻生祐未
ママ
石川さゆり
友山
（ママの元夫）
三浦友和
ホームレス
田中泯
東京・渋谷区内17カ所の
公共トイレを
安藤忠雄、隅研吾、
佐藤可士和、坂茂など
世界的な建築家や
クリエイターが改修する
「THE TOKYO TOILET
プロジェクト」
その活動をPRする為
同プロジェクトで改修された
公共トイレを舞台にした
清掃員の男の物語
概要
押上の古いアパートに
一人で暮らす平山
夜明け前に
近所の老婆が掃除する
竹ぼうきの音で
目覚める
布団を畳み
歯磨き、髭剃り、
鉢植えの水やりを終えると
清掃員の制服に着替え、
小銭とガラケーを持ち、
空を見上げ
自販機でコーヒーを買い
カーステレオで
音楽を聞きながら
ライトバンを運転して
仕事場である
渋谷区内にある
数ヶ所の公衆トイレへ
向かう
休憩は
いつも近くの神社で
サンドイッチを食べ、
フィルムカメラで
樹々を
モノクロで撮影する
仕事が終わると
自転車で銭湯へ行き
いつもの居酒屋で
いつものメニューを
食べる
食事が終わると
アパートに戻って
布団を敷き、
文庫本を読みながら
眠りにつき、
翌朝はまたほうきの音で
目を覚ます
休日は自転車で
コインランドリーへ行き、
洗濯している間に
行きつけの写真屋で
フィルムを現像に出し
先週出した分を受け取り、
必要な写真だけを
四角い銀色の缶に入れ
月ごとに整理して
押し入れにしまう
畳の部屋の掃除は
茶殻を撒き、箒で掃く
いつもの古本屋に行き
いつもの一冊100円の
文庫本コーナーで
本を購入する
ある日、
平山の姪・ニコが
アパートへ押しかけてくる
平山の妹ケイコの娘で、
家出してきたという
平山の妹は
豊かな暮らしを送っており、
ニコには
平山とは世界が違うので
会ってはならない、
と言っているという
ニコは平山と一緒に
平山の仕事場へ行き
公衆トイレを
一心に清掃する
平山の姿に言葉を失うも
休憩時に神社で
木洩れ日に満足する
平山の姿を見て、
平山がどうして
自分の母と合わないのが
理解出来た
しかし平山の妹が
ニコを連れ戻しに
やってきた時、
平山は
捨ててきた自らの過去を
顧みるのだった
感想
平山の日常は
他人にとっては
毎日毎日
殆ど人と接する事無く
同じような日々の
繰り返しに見えるけれど
決して同じ日は
一日もない
平山が車で聞く音楽は
その日の気分で違う
神社で撮る木漏れ日も
日々刻々と変わる
ホームレスの様子も
清掃時や休憩時や
休みの日に出会う人も
全く同じではない
そのささやかな違いを
見つけては
心温まる平山
己の過去と訣別するべく
自ら生活を律してるのか
はたまた
そういう性格なのか、
AI化が進み
便利グッズや情報過多の
昨今に於いて
平山の部屋には
テレビはもちろん、
ミニマリストかと
思うほど何もなく
時が止まったかのように
カセットやフィルムカメラを
慈しみながら
使い続ける平山
周囲には
モノコトヒトが少ない分、
それらに惑わされないので
心に余裕が生まれ
木漏れ日に幸せを
感じるのかも
日々のルーティンがあり
同じような日々を送っているのは
なにも平山だけではない
何を幸せとするのか
人それぞれ
自分の人生の主役は
自分なんだと
改めて思った
映画に出てくる
渋谷のトイレは
名だたる建築家の方々が
改修しただけに
綺麗なトイレばかり
そして
平山の住まいも
古いアパートだけれど
こぎれいにしているし
平山の木漏れ日の幻想も
重なり
トイレ掃除の映画だけれど
清潔感さえ漂う
ガラス張りのトイレの個室が
施錠すると
不透明になるトイレがあり
実際にあるようなので
是非みてみたい
最後にカセットで
ニーナ・シモン
「Feeling Good」を
聞きながら
車を走らせる平山のアップが
かなり時間が長いが
その長い時間のアップでは
何かを思い出し
笑みが溢れたり
涙が浮かんだり
セリフがなく
表情で感情を表す役所さん
渋くてカッコ良かった
第96回
アカデミー賞の国際長編映画賞
受賞ならず残念
でも見て良かった
おまけ
3/17 5：32
日の出5:43 -3
日の入17:43 +2
昼の長さ12h0ｍ +6
⏫5度⏬0度
なりたい自分にちまけいで
3/17
体内年齢：57歳
BMI：22.6
昨日の歩数：3094歩
無事過ごせて感謝
今日のことば
辛いという字がある。
もう少しで
幸せになれそうな字である。
-星野富弘-
