【きなりの雲】

 

仕事である編み物が

人生に光を与える物語

 

    

【出版社】

講談社 

【発行日】

2017年3月15日

【言語】

日本語

【文庫】

240ページ

【定価】

500円

ISBNコード

13978-4062936200

 

 

概略

 

主人公・さみ子は

築47年階段無しの

五階建てアパートに住み、

編みものを作ったり

講師をして

生計を立てながら、

ささやかな生活を

送っている。

 

ただし、

40歳にしてふられ、

ショックのあまり、

半年間

ただ泣いてくたびれ、

 

食べ物と言えば

玉子サンドばかり食べる、

という籠城生活を

送っていた

 

そんな生活を続けていて

なにかが起きると

思っていたが、

 

案の定、

体中に斑点が出来てしまう

 

身体が悲鳴をあげていると

かかりつけのお医者に言われ、

 

治すには

バランスのとれた食事と

規則正しい生活

 

朝昼晩ちゃんと食べて

夜はちゃんと寝る・・

 

そうすれば

三日で治るとの事

 

もういいじゃないかと

からだに諭されたような気がし

 

古いアパートの屋上で、

葉を伸ばし始めたアボカドを

鉢に植え

 

休んでいた編み物教室を

再開する。

 

築47年とは言え、

趣のあるアパートに

暮らす住人たちや、

編みもの教室に

通う人達との間に

感じる優しさも

 

半年間という

人と接しない時間が

あったからこそ

温かみを感じるさみ子

 

やがて、さみ子は

ある事件をきっかけに、

自分をふった元恋人・じろうくんと

再会する

 

また、

さみ子が姉のように慕い、

なにくれとなく

彼女を応援する玲子と

その夫には、

思いがけない葛藤が訪れる。

 

 

感想

 

毛糸の網目を一目づつ

ゆっくり編むように、

1歩ずつ積み重ねる毎日。

 

時として糸がもつれたり

網目の数を間違ったりして

ほどく事もあるけれど

 

編み物図のように

いかなくも

 

焦らず、失敗を恐れず

納得のいくまで

網直ししながら

設計し直しながら

自分のペースで

進めばいい。

 

みんな同じでなくて良い、

それぞれのやりかたで

迷いながら続けていけば

それがいずれ

毛糸で作ったモノと同じように

形になるんだよ

と教えてくれる。

 

自分がそうする事で

自分や周囲の人々

そして周囲に息づく

動植物の気配にも

耳を澄まし、

目を注ぐことが出来る。

 

そして変化を拒否せず

早急な答えを求めず

“待つ”ことが出来る、とも。

 

作中ではアパートの屋上で

アボカドやサボテン、

すみれにゴーヤなどを

主にさよ子と田中さんが

育てている


決して急がず

でも逞しく成長するその姿は

失恋して枯れていたさよ子が

心静かに

再生していく姿と被る

 

本


本作は編み物と

良い人しかでてこないので

ゆったり落ち着いて

読む事が出来る

 

例えば

同じアパートに住んでいた、

折り目正しい密輸団のボスや

 

お洒落なおばあさんの松本さん、

 

新潟に住む

姉のような存在の玲子さんは

夫がいるけれど

仕事仲間の男性と

イギリスに行ったり

 

でも3人は

とっても仲良しだったり

 

別れたはずのじろうくんも

良い人で登場する。

 

そして文体は淡々と綴られ

簡単な漢字は

ひらがなで書かれていたり

会話も「」になっておらず

・・・から始まっているので

 

全てさよ子が語る日常に

溶け込んでいる感じがする

 

本

 

自分を立て直す為に

さよ子のように

料理をしたり

植物を育てたり

編み物をしたり、

体を動かす事が必要で

 

悶々と頭で考えても

解決しないのかも。

 

半年間の籠城生活で

立ち止まった後、

周囲との関係が変化した事で

さよ子も変わる事ができ、

じろうくんとはよりを戻す事がなく

距離をおけたのが良かった。

 

失敗したからこそ

得るモノは大きい。

 

”ひとの手は、貸すより、

借りるほうが、ずっと勇気がいる”

 

 

おまけ

8/12  5:15 アゲアゲ↑28度やじるし24度くもり

 

なりたい自分にちまけいで

体内年齢:55歳 
BMI:21.9

 昨日の歩数:7452

足跡

無事過ごせて感謝ありがと

 

大谷クン

アスレチックス戦「2番・DH」で出場

4打数1安打

次回先発は16日

エンゼルス:6月18日~19日以来

52日ぶりの3連勝

 

 

今日の格言

とにかく思い切ってやってみようじゃないか、    間違ったらまた変えるのだ。     – 盛田昭夫 –