SとS感想と考察
1月12日STスポット横浜で上演された舞台
『SとS』
を見てきました
きっかけは女優の西田好美さん。
配信アプリのSHOWROOMで彼女を知り、この舞台の告知を知り、そして彼女に会いたい一心で見に行きましたʬʬʬ。今まで何度か舞台は見に行きましたがこのような小さな劇場は初めてでドキドキしてるうちに舞台が始まりました。
のっけから配役の紹介(役名で)からカッコよく始まり物語の鍵となる殺人現場のシーンから、、、
後々このシーンは繰り返し演じられる事になります。
大雑把に言うと実の兄妹の兄が妹の親友の兄である恋人と妹を殺してしまい、残された人達に負の連鎖で狂気が宿っていき壊れていくといったストーリー。
ところがどっこい、色んな顔がそのストーリーには隠されていてそれを考えながら見ていたオレには想像もつかないような展開もあったり、、、もう飽きない。というか色々な効果を狙った演出が憎いくらいに散りばめられていて他のことを考える余裕を与えてくれませんでした。
繰り返し演じられた一ノ瀬貴哉(田原慎太郎)が一ノ瀬雛乃(寺師涼)とその恋人を殺害するシーン。
最初は観客に『こういう事件がありました』と理解させるための物。
次はある程度事実が分かって『それでこうなったんだな』と確認の意味での物。
最後に真実が明らかになり『これでもかっ!』と観客を飲み込むための物。
これにはやられました。そして場の転換の時に流れる鈴の音。
この鈴の音が入ると新しい真実に繋がる道が見えたり、違う顔を役者が見せたり、いい味付けとして入っていて、最初は何気なく聞いていた鈴の音。しかしながらその鈴の音が鳴ると何かしら新しい展開があると言うことを劇が進んでいくと理解し鈴の音が鳴った時には条件反射のように次の展開に思いを馳せている自分がいました。これはパブロフの犬みたいなもんで鈴の音に反応してしまう、次は何が起こるんだ!という気持ちにさせられました。完全に演出に俺は飲まれてましたね。脚本も1人の不幸が全員に伝播していく物だと最初は思っていましたが、その実1人の底なしの欲望が全てを飲み込み狂気へと誘っていく全く別の物だと言うことを最後に叩きつけられます。これも意外性に富んでいて予測のできない脚本でした、、、
完全にいいように踊らされてました。もう脱帽です。
そしてそれぞれの役者さんも素晴らしい演技でした。
お目当てだった西田好美さん演じる検事『鵜野紫』彼女は俺的にはドラマHeroの松たか子さんを彷彿とさせる熱い熱血検事を見事に体現した素晴らしい演技でした。
そして弁護士『常見寛』を演じた平田剛さん。古畑任三郎と杉下右京さんっぽいなぁと思ってたら、西田さん曰くその辺を役作りに活かしたという事を平田さんが仰ってたそうで当たってたことがなんか嬉しくなりました。ただ俺はこの弁護士は実はヤメ検で検事を辞めてから弁護士になった老練な、しかしながら本当の正義って何か思い悩みながら犯罪者の弁護をする弁護士のイメージを持ちました。
この辺は俺の得意な妄想ですʬʬʬ。
そして俺が謝りたい今堀涼花役の遥賀夏海さんの演技。最初はオーバーで『クサイ』と思ってしまいましたが物語が進むにつれ狂気へと変わっていく、そこに繋げるための援護だったんだなと。最初を普通に演じてしまっていたら狂気に冒された時の演技の説得力が無くなっていただろうなと、そのためにああいった演じ分け的な演技をされていたんだなと。最後まで見ないと ここには気がつけませんでした。
一ノ瀬貴哉役の田原慎太郎さん、感情を抑えた演技で冷静に自分を見つめていたはずの男が最後に変わっていく姿を見事に演じられていました。
そして1番俺が衝撃を受けた一ノ瀬雛乃役の寺師涼さん、劇中ずっと静かに微笑むように舞台上にいて、自分を殺した兄を見守っているんだなと思わせておいて最後のどんでん返し、優雅にゆっくり動いていたカノジョが別人のように激しく情念に燃え自身の欲望を満たすためだけにそこに留まっていた、、、その凄みを痛いくらいに感じさせてくれました。
世の中にはこんなに才能に溢れた役者さん達がいるんだなと、、、
最後のシーンで検事『鵜野紫』と弁護士『常見寛』が語るシーンは泡立った感情をクールダウンさせてくれ、最後のどんでん返しを更に深く印象付けてくれました。
本当に考えられた演出、脚本で90分の本編がほんの10分位に感じてしまうくらい集中して見ることが出来ました。
この舞台を見るきっかけをくれた西田好美さん、ありがとうございました。
そしてこの作品に携わった方々にも感謝です。
感動させて頂きました。
追伸
西田の『あの』シーンでヤキモチを焼いていたのは隠しませんʬʬʬ。
めちゃくちゃ嫉妬しました←今だから言えるʬʬʬ
機会がありましたら、また寺師さんの掌で踊らされたいです。
乱文で申し訳ありませんが取り急ぎ感じたことをとりとめもなく書きました。
御容赦ください。