プーチン大統領は、ロシアと国境を接する国々はロシアの安全を守るための緩衝地帯と考えていると公言した。何と失礼な言い方であろうか。お前たちはロシアの安全保障の人垣でしかない。ロシア国家の安全確保のための防衛線なのだ。ロシアという自国の利害しか考えていない不遜な暴言だと感じるが、このプーチン大統領の見解に対して抗議の声が上がらないのも不思議である。

 最近、北朝鮮の金正恩さんの服装が煌びやかになったと感じませんか。ロシアが北朝鮮に武器弾薬を発注するようになって北朝鮮はウクライナ戦争特需になって大いに稼いでいるということだろう。北朝鮮の武器弾薬の性能がイマイチで目標に届かないとか、命がけで戦場に居る兵士の不満が増大しているのにプーチン大統領は意図的に無視しているようだ。軍事専制支配者は兵士などは使い捨てのように思っているということだろう。

 アメリカのウクライナ支援予算が議会下院で否決され、 ウクライナ支援が一時的に頓挫した情勢を背景にパレスチナでの戦争が始まった。背後にイランがいるということは推察されたが、さらに奥座敷でロシアの思惑が、プーチン大統領の陰謀が膨らんでいたことだろう。というのは、これら一連の出来事の集約としてロシア軍の攻勢がウクライナで開始されたということになる。何もかもが連なっていると言わざるを得ない。

 だが、これからの時代は孤立政策ではなく、自由で平等な国際主義をどのように展開して国民の生活向上に役立てるのか。この政策しかないのではないだろうか。言論を統制して、国民の自由を制限して国家の成長はないだろう。経済は生き物だから、間違った政治をしておれば、必ず経済は停滞していく。経済は正直だ。経済活動の決済ができなくなれば、政治の危機として跳ね返ってくる。ウクライナの負のツケはロシア国民にのしかかってくる。今年後半の舵取りを、どの国が指導権をもってやり遂げるのか、アメリカの大統領選挙を含めて、結論が迫って来たといえないだろうか。