理想は、どこに実現されなければならないのでしょうか。

 父母、夫婦、子女で形成された家庭は、世界の縮小体です。家庭の愛を拡大して、すべての人を愛することが、人類を生かす道だということを知らなければなりません。年を取った人はおばあさん、おじいさんのように、中年はお父さん、お母さんのように、自分より少し年上のように見える人はお兄さん、お姉さんのように、年下のように見える人は弟、妹のように考え、愛さなければなりません。

 天国は、どこででき上がるのでしょうか。私たちの家庭からでき上がるのです。それならば私たちは、何主義なのでしょうか。家庭主義です。私たちが標榜する天宙主義は、「天」という字に「宙」の文字、すなわち天の家主義というのです。このようになれば、天宙という意味が明確になるのです。

 家庭は、小さな社会に立脚した小さな国家です。小さな国家であり、小さな世界であり、小さな天宙なのです。それで、家庭を離れては何もできないのです。

 一家庭は、社会の倫理的基盤であり、人間世界では手本になり、根本的で一次的な組織です。このような家庭で、愛が最善の価値基準になるのです。

 人の一生で一番重要な時はいつかと言えば、生まれる時、結婚する時、死ぬ時です。それでは生まれる時は、どのように生まれなければならないのでしょうか。よく生まれなければなりません。次には、結婚する時です。結婚は、生きるためにするのです。すなわち、四位基台を成すためにするのです。このように宇宙の公法を地球上に立てておけば、神様のみ旨を成すことができ、人間のみ旨を成すことができるのです。このような宇宙の法度が指向する内容をもち、その形態をもつためのものが家庭です。

 家庭は、天国完成の基本単位です。天国は、一度行けば戻りたくなく、十回、百回会ってもまた会いたい方がいる所です。万民が共通にそこに行きたいと思い、その方に会いたく、その方と共に住みたいと思えば、世界は統一されるのです。そこに向かっていくのが目標です。しかし、そこは一度に成されるのではありません。まず個人の基台が立ち、次に家庭の基台が立ち、その次に民族、国家、世界に広がっていくのです。

 
                    (天聖経 P444より)

 神様の愛は、家庭において結実しなければなりません。神様は万民が幸せになることを願っておられます。民族、宗教、文化の違いを越えて、誰しもが家庭において幸せを感じたいと願っているのではないでしょうか。

 



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