いつものように『タペストリー』を無限ループしていると
フと…ベルベットイースターのフレーズが横切った。
新井由実の『ひこうき雲』のB面の一曲目
初めて聴いたのはラジオだった。
ラジカセから流れ来たこの曲に、ドギモを抜かれ、すぐにギターでコードを追った。
Cm G7 Gm F………と追う内……???
今ならE♭M7は別に珍しくもないが
当時は『M7=お洒落』の代名詞だったのだ!
………で、何故キャロルキングをリピートしている時にユーミンが出て来たのかも…了解出来たのだが……
『ベルベットイースター』💕
ユーミンでは一番好きな曲である。
……威張ることも無いんだけど(≧▽≦)
初めて聴いた時の衝撃は、いまだに忘れない。
「日本もココまで来たかぁ‼️」
生意気にも本気でそう思った。
これは…ティンパンアレーだ!…と思った。
…後にバックが『キャラメル・ママ』と知り、納得させられたのだが
(後の『ティン・パン・アレ―』)
50年代60年代のアメリカンミュージックはティンパンアレーだった。
70年代はハーブ・アルパートやキャロル・キングのA&Mがアメリカンミュージックだった。
アメリカン・ミュージックは東海岸だった。
やがて70後半はLA…西にルーツ・ミュージックの発展系と成るのだが…(リトル・フィート❣️)
ティン・パン・アレーとはNYのマンハッタン…ブロードウェイ辺りの出版街の総称で、当時は音楽はレコードより楽譜の時代…
ジェローム・カーンやコール・ポーター……ガーシュウィンもティン・パン・アレーからだった。
煙が目に染みる…ビギン・ザ・ビギン……ホワイト・クリスマス…も
NHKの歌番組しか無かった日本でザ・ピーナッツがクレージーキャッツをバックに歌っていたのはティンパンアレー発の曲だった。
アメリカン・ルーツ・ミュージックは日本のポピュラー音楽のルーツでもある。
フォークブームの真っ只中で細野さん達がキャラメル・ママからティン・パン・アレーを名乗り
その成果のような『新井由実』の登場は
ティン・パン・アレーの集大成のようなキャロル・キングとダブるのは当然なのかも知れない。
……などと、ただ『タペストリー』をリピートしているだけの、徘徊すらしない徘徊師は………
久し振りに被災地を忘れ
独り納得するのであった…
つづれおり
丁寧にほぐす
凍みる朝
ほぐした糸玉を
転がしている…窓に雪の名残
流れる曲
合わせて弾く
…ネックの冷えたギター
煙が目に染みる…
窓を開ける
……空が低い……わけでもない
ユーミン気分
………手探りしながら
窓を締め
茹先炊(じょせんすい)