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散り忘れ

  風にも寄り添えなかった…紅葉かな




微かに震え…初雪に甘える

   イチョウの葉





鼻先に雪…煩い(うるさい)か?

   黒い野良




親の背の雪を舐めて鳴く

  まだ雪が珍しい子猫





何の花火?

  驚く猫と徘徊師




風情など

 蹴り倒してや……冬花火




眺めやる

 冬の花火に…クシャミする鼻っ垂れ




クシャミに驚き…消える猫の子




縁の下から猫の目四っつ




なんとなく、気には成るかよ……冬花火




目出たさも…中途半端な冬花火




静けさが、欲しかった筈なのに

  花火の後……は…




シン……という音を聴くなり、花火の終わり




シン……という音を

    猫と聴いている






  茹先炊(じょせんすい)