20年ぶりにリオデジャネイロから戻ってきた友達がカシャッサと呼ばれる酒を土産に持って訪ねてきた。まあラム酒である。お返しに茄子を五つ持たせて帰っていった。

 

 今ぼくはそれを飲んでいる。

 酔うとろれつが回らないのに口数が多くなる、いわゆる嫌われるしゃべり上戸、と同じことが文章でも起こりうる。

 今日も酔ってます。

 

 前にも触れた件であるが、英語の多使用で最近日本人同士の会話で分からないことが多くなってきている。

 それでも頑張って辞書を引くなりして調べて、時間はかかるけれども、まあなんとかしてきたつもりである。

 ところが、辞書にも載っていない省略形はどうしていいか分からないので、雰囲気から多分こうじゃないだろうかと推測している。

 

 例えば「JK」。

 

 若い女性を意味するものと判断した。同様に若い女性をあらわす単語として「ギャル」と言うのも知った。この二つの違いは「ギャル」が少し派手な容姿を表わすものなのであろうと推測した。若いと言っても年齢層がハッキリしないが、12~22歳くらいの女性を指すものと見た。学生服姿で描かれていることが多いので、更に年齢層は中高生に絞れるのかもしれない。

 漫画を見ての判断である。

 

 インフルエンサーどうしの議論で「...それって、コスパ悪くないですか?」と言う表現を聞く。

 よくわからなかったが、どうも無駄とか効率が悪いとか言っている様に思われた。

 ここ一年程聞き流していたが、やはり気になったので最近ようやく調べてみた。

 コスパとはコストパフォーマンスの省略だということが分かった。

 「コストパフォーマンス」は支払った金額に見合う効果や満足度、つまり「費用対効果」を意味する。ということらしい。

 経済用語なのだろう。よくわからん。

 

 昨日、少し強い風が吹いてトマトの支柱が全て倒れてしまった。

 今朝起きて、今日は働かなきゃいかんのだと憂鬱になった。

 強い直射のもと、麦わら帽子をかぶって支柱を立て直すために周りの雑草をむしっていた。その時枯れた茎を見付け、ああここにジャガイモを埋めていたんだと思い出した。

 

 春に、使い忘れていたジャガイモが籠の底に三つほど押しつぶされていてシワシワになっていた。しかし白い芽を出していたので、ただ捨てるのももったいないからキッチンガーデンのトマトの脇に埋めて置いたものだった。

 

 掘り起こしてみると、ここ掘れワンワンのごとく沢山出現した。3~4㎏は出てきた。

 

 計らずもギャンブルなんかで儲けた時の喜びが、こんなものなのだろうか?

 

 捨ててもよかったジャガイモ3個、ほとんどしていない労働、から出た効果と満足度は、こう言うのをコスパが良いと言うのかも知れない。

 奥の畑には、初夏、これも芽の出始めたジャガイモを分割して切り口に灰をまぶして埋めておいたものがまだある。更に収穫が期待できそうである。

 

 玉ねぎも出てきた。

 これも春、芽の出始めたブヨブヨの球根を一つ植えた。驚くことに茎が伸びてきて、長ネギの様な風采だったので切り取ったりして薬味に使っていたりした。が、その内雑草に隠れて姿を消した。

 2ヶ月程地中で体力を温存して数は一個であるが、玉はジャガイモのように増やしていないが、元の姿に復活しているのだから、これも効果や満足度から、まあまあのコスパだろうと思う。


 ぼくの住む町の小さな植物園を出ると辻がある。その辻の中央に銅造が立っていて、その像の髪型からてっきりモリエールだろうと勝手に判断していた。

 妻も大方同意していた。

 しかし、それは確かではなかった。 

 

 正直、誰でもいいのだけれど、ある日気になって像の下まで見に行ったら、それはジャン・アントーワヌ・ワトーであった。

 

「ワトー...?」 ナンか聞いたことある。

 

 恐る恐る妻に「ワトーって誰?」と尋ねたら、案の定笑われた。

 絵を描いていて「ワトー」を知らないなんて言ったら恥ずかしいから人前では言わない方がいいといわれた。

 確かにその名前に記憶はあるのだけれど、どうもハッキリしたイメージが沸いてこない、どういった絵を描く人物なのか全く思い出せない。

 思い出せないくらいだから、余程興味なかったんだろうとは思うが、「笑われて」、「知らなかったら恥ずかしい」、とまで言われてしまったらチョッと癪である。

 と言う訳で確認しに出かけた。

 

 事前にルーブル美術館所蔵のワトーの絵をネットで調べることは出来る。

 しかしそれをしたら面白くないので、情報は妻の印象と年代だけにとどめ観覧することにした。

 どういう事かと言うと、「17~18世紀」「甘美」「フワフワ」「男たちと女たち」「柔らかい」「そんな大きな作品はない」「fêtes galantes : 華やかな祭典」「ロココ?」的なものを探す事。だそうだ。

 

 「間違えないように ! フランス絵画だからね。」と念を押された。

 フランス絵画はリシュリュー側の最上階にある。

 エスカレーターで上って、回廊みたいな感じで一周すればいい。

 

 出だしは良かった。

 指さし確認しながら、「これは違う。」と判断して確認すると、やっぱり違った。みたいな感じで進んで楽しんだ。

 しばらくすると、印象に残っている作品が出てきて「あっ、これ知ってる、デューラーじゃん。切手も持ってるし。写真とっとこ。」

 

 「あ、これ知ってる、 ハンス・ホルバインじゃん。まあ几帳面に描くもんだな。写真とっとこ。」と

 みんな本当に上手だなと感心していた。しかしふと疑問が生じた。

 

 デューラーって、ホルバインって、フランス人だったか?

 

 フランス絵画のはずが、念を押されたにもかかわらず、いつの間にか迷子になってしまっていた。

 どこでどう間違えたのだろう?

 

 最上階なので昔は執事とか召使とか女中とかお抱え絵描きとかが住んでいたのだろう、建物の中なのに彼らも迷子になったりして、急いでいる時にはきっと大変だっただろうなと同情してしまった。

 

 来た道を引き返しエスカレーター乗り場まで戻った。そして直進すればよかった事に気が付いた。

 今度は間違いなくフランス絵画の軌道であった。

 美術の教科書でも見覚えのある、個人的には大好きな作品のガブリエル・デストレとその妹 があって、写真を撮る。

 

 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール のダイヤのエースを持つイカサマ師があって、来た証拠に写真を撮る。

 

 そして、「多分これだろう。」と言う訳で Salle 917でワトーを見付けた。

 絵を見ての感想は「うーん...」と唸った。

 タイトルPèlerinage à l'île de Cythère : シテー島への巡礼を見て「うーん...」とまた唸った。

 巡礼と言うからにはこれはきっとキリスト教あるいはギリシャ神話の知識がなければ楽しめない絵なんだろうなと言うことで、帰宅後に少し調べてみた。

 

 「古代、ギリシャのエーゲ海に浮かぶキトラ島には、愛の女神アフロディーテを祀る神殿があった。そのため、この島は愛の喜びのシンボルとなっている。」と言うのがモチーフのようで、よく見ると、言われてみれば確かに立ってる女神アフロディーテ。    

 しかしどうもギリシャの島と言うよりは、そこいら辺の森と池を上流階級の皆様がピクニックしに来ているだけではと感じてしまって、特に感動は得られなかった。

 

 エドゥアール・マネによって描かれた 「草上の昼食」はまだ「なぜ男が服を着ていて女性は裸? する前か、した後か?」の議論で若い頃には盛り上がった。という突っ込みどころがあるのに、特にそういうものも感じられない。

 

 頼まれることは絶対ないが、「もしこれは本当にワトーの作品ですか?」と目利きを求められても、「ワトーじゃなくてもいいんじゃないの!」と言ってしまうくらい興味が持てなかった。

 

 ぼくに感受性がないだけなのかも知れないが、来年いや再来年くらいには、

 

「ワトーって、誰だっけ?」

 

 とまた妻に訊いて笑われそうな気がする。

 

 先日、酔って書いた文章がどういう展開になっているか覚えていなくて、読み返せばいいのだけど読み返せば自分が酔っていた時の状況を認識せざるを得ないので、恥を自覚するほど面の皮は厚くなく内容は重複するかもしれませんが、ご勘弁願います。

 

 今日もほぼ酔ってはいますが。

 

 ナメクジはテレポーテーション出来るのかもしれないと随分前から疑っている。

 

 真夜中に、トイレで用を足していると、

なことがあったり、

 

 真夜中に、「そういえば、仕込んでおいた塩辛、酒のつまみに食べ頃。」と台所で盛り付けていて、「あれ、盛りこぼしたか?」と流しに落ちた小片を箸でつまむと、

なことがあったり、

 室内の、閉ざされ隔離された空間で不意に存在していたりして驚く。

 

 青シソの種を蒔いたのは5月中旬から6月初旬の頃だった。

 シソや三つ葉は適切な条件がないと発芽は難しい。夜間でも気温は18℃を超えた方が望ましい。土壌も軽い土を用い適度な湿度を保っている方が良さそうだ。ヨーロッパの強い直射に当てると種や出かかった芽が焼けてしまうので避けた方がよさそうだ。

 

 

 そうやって丁寧に管理し、ようやく頭を持ち上げ始めた芽がナメクジやカタツムリの被害にあって全滅すると言う被害が今年は何度もおこった。

 なぜ彼らが犯人と特定できるのかと言うと、彼らが這った後に残した粘膜が乾燥して朝日に反射しているからである。

 コーヒー豆の粉末は彼らの嫌うところであるという情報を入手したので試してみたが、それ程効果はなかった。ニコチン液を噴きかけると良いと聞いたが、彼らの活動するのを待つのは困難であった。それに、どれほどの効果があるかも疑問であった。

 

 過剰に摂取すると毒になり、常備備えている身近で便利なものがあった。

 

 塩。

 

 ナメクジにかけるとシュワーと収縮してしまうことは誰もがほぼ皆知っている。浸透圧の作用と関係があるのだろうか?

 畑ではよほど乾燥している時期でないと農作物をも痛めてしまうので注意が必要であるが、鉢やプランター栽培でなら対応の方法がある。

 図のように鉢やプランターの周りに薄くても良いので散布しておくと被害は避けられた。

  

 彼らのなかのパイオニア精神を持った強者が朝収縮して行き途絶えていたのは一二度で、彼らにもコミュニケーション能力があるのかその後、無謀にアタックして撃沈している様子は見られなくなった。

 

 ただ、気を付けなければいけないのは土壌に、

この様な卵が残っていないかをしっかり確認する事。

 彼らにはテレポーテーションはできないだろう。もしできるのならこの対策だって無駄であるのだから。

 

 もう8月でまだ双葉が出かかっている状態なので、収穫は相当遅れそうで、だけど三つ葉は正月の雑煮に間に合えば言い訳だし、青シソの天ぷらは秋までお預けでも、まあ構わない。


赤崎暁さんが最後まで先頭集団に食らいつき、期待で胸が膨らみ画面から目が離せず楽しみました。鈴木優花さんも健闘されました。お二人とも自己記録を更新されたのではないでしょうか。おめでとうございます。

 

 今後のオリンピックの新種目として「駅伝」を加えてもらいたいと切に願う自分がいました。

 

 前にも書きましたが、日本選手の活躍をフランステレヴィジョン局の放送枠ではあまり視聴できなかったのでYouTube動画で探しましたが放映権の問題か、ほぼ静止画の解説しかあげられていませんでした。残念です。

 その代わりと言っては何ですが、批判動画をかなり散見しました。

 誤審、不平等、オリンピック村の食事及び宿泊施設のエアコン問題などです。

 

 確かにパリの一般家庭のエアコン設置率は現代でもかなり低いし夏の猛暑が著しくなる近年、特に老人においてはその問題は自治体など深刻な課題とされているようです。

 

 が、しかしオリンピック期間中の気温は、朝方16~20℃、日中でも7月30日31℃、8月1日31℃、8月6日30℃、8月11日30℃と30℃を超えたのはたった四日のみでほぼ通常25~6℃で過ごしやすかった、というより夏なのに今年は寒さすら感じました。

 ネットで批判の対象となっているこの問題、果たして多くの選手がエアコンを必要としていたかどうかが疑問でありそうです。

 もしかして、猛暑が続く日本での感覚でそう想像して批判しているのでしょうか。

 

 そしてもうひとつ、「生肉」問題が持ち上がっていますがフランスと日本の根本的食文化の違いがここにあります。

 私見ですが、フランス人は日本人が好む「霜降り牛」を嫌う傾向にあります。肉を食べている気がしないそうです。ステーキなども表面だけ焼く程度です。言わばカツオのたたき状態ですね。

 また、Steak tartareあるいはTartare de Bœufと呼ばれる代表的料理があります。タルタルステーキと訳せばいいでしょうか。ステーキにタルタルソースが掛かっているわけではありません。見た目にはマグロのたたき、あるいは「ネギマ」でしょうか。

 新鮮な牛肉または馬肉を粗くミンチにし、オリーブオイル、食塩、コショウで味付けし、タマネギ、ニンニク、ケッパー、ピクルスのみじん切りなどの薬味と卵黄を添えた料理です。

 

 絶品です。

 惜しむらくは更に醤油とわさびがあれば、とつい思ってしまいます。

 慣れないと嫌う人も多いかもしれません。

 

 日本に来る外国からの旅行客に日本では「生魚ばかり食わされる」と批判されたら嫌ですよね。

 食文化の違いはなかなか簡単には非難しずらい問題であります。

 

 実を言うと、その後関心を失った。特別な理由はないが、まずプログラムを把握していないし、一日中画面の前にかじりついていなくてはならないのが、無理だった。

 でも、このカテゴリーを設立してしまっているから、もう少しなんか書き足さなくては思うんだけど、失った関心を呼び起こすのは無理だった。

 

 もう何も書けない。

 

 それならばと渦中のパリに行ってみよう、もしかしたら石川佳純さんに会えるかもしれない、そういう思いで出かけてみた。

 

 石川佳純さんには会えなかった。

 

 会える訳がなかった。オリンピック会場の情報を全く把握してないし、元々人混みが大嫌いで、なるべく人気のないところを、行動していたからである。

 正直なところ本来の目的は、Bellevilleの中華街に醬油と豆腐と油揚げと冷麦を買いに行くためだった。

 だけど、買い物の前に勇気を出してオリンピックに関わりのある場所だけは寄ってみようと思った。

 

 それはチュイルリー公園にある気球型聖火台。

 どれだけ高くそびえ立っているのかと思いきや、「うーんなるほど」と言う感想しかおきませんでした。

 詰まり、オープニングセレモニーの時のカメラワークが良かったのですね。

 

 徒歩途中こんな物も見つけた。

 

 本来ここは証券取引所のはずなんだけど、USAチームの本拠地になっていた。

 USAチームは選手村で過ごさないのだろうか?

 それとも、ここは参謀本部なのだろうか?

 そもそも、今回のオリンピックに選手村ってあるのか? なんか阿部一二三さん街中で泥酔してたし。