アラン(隣人)が柵越しにゲラゲラ笑らい転げて言った。
「君んとこの畑、草ぼうぼうじゃないか !」
確かに、彼が指摘する通りですが、ぼくにはPermaculture*(1)と言う理念があります。
(以下、知ったかぶり。)
調べていただければお分かりになると思いますが、あえてウイキペディアを引用させてもらえば、
「パーマカルチャーはもともと、生態系と自然のサイクルを注意深く観察し、模倣することに基づいた持続可能な農業と園芸の概念である。
持続可能な農業は、1970年代にオーストラリアの生物学者ビル・モリソンとその弟子デビッド・ホルムグレンによって提唱された。1981年、モリソンはその功績によりライト・ライブリフッド賞を受賞した。
パーマカルチャーの概念は次第に拡大され、環境に関する体系的な概念や、社会における望ましい生き方や機能を定義する規範的な倫理観を含むようになった。
ヨーロッパでは、中規模の農場だけでなく、個人の庭でもパーマカルチャーが実践されている。」
(DeepL.で翻訳。)
Symbiose と言う概念がこの農法には含まれていると思います。
補足しますと、サンビオーズ :共生と訳される文字のごとく共に生きる・共に生かすかすと言う概念でしょう。複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象だそうです。
ちなみに、三好学(植物学者・理学博士)の1888年(明治21年)の論文によると以下のパターンがあるそうです。
- 相利共生(そうりきょうせい、mutualism) 双方が利益を得る共生。
- 片利共生(へんりきょうせい、commensalism) 片方のみが利益を得る共生。
- 中立(ちゅうりつ、neutrarlism) 双方が利益を得ず、害も被らない共生。
- 寄生(きせい、parasitism)、捕食・被食関係(ほしょく-ひしょくかんけい) 片方のみが利益を得、片方が害を被る共生。
- 片害共生(へんがいきょうせい、amensalism) 片方のみが害を被る共生。
- 競争(きょうそう、competition) 双方が害を被る共生。
一例を我が家のイチゴ畑に取ってみます。
イチゴ畑は雑草と共存しています。そして一部ニラ畑と被っています。
雑草によって朝露で地面は湿り、日中も直射から庇護され水やりはほとんどしなくていいという点は便利です。果実も日焼けしません。
ナメクジの被害は出ます。
しかしニラ畑と一部被ってい区域では被害が少ないのでナメクジに対してはニラとイチゴは相利共生と推測されそうですが、ニラにとってのイチゴの存在価値はなんら認められないので、片利共生とも言えるかもしれませんね。
雑草の中には非常に形態の似通ったのが現れます。ぼくはこれを「疑似草」と勝手に名付けていますが、イチゴの隣にちゃっかり同じ様な葉っぱで現れるのです。この雑草は人間の意図を認識しているとしか思えません。保護形態共生または疑似共生です。
年々果実の質が落ちてきていると感じていまして、きっと雑草に土壌の栄養を吸い取られていると判断し、3年に一度くらいは畑の手入れをし雑草を排除し土壌に適度な栄養を加えます。
相互関係を十分に理解しないと求める成果は得られないかもしれません。結構難しいです。
そして、十把一絡げ*(2)に雑草と言い切ってしまいますが、雑草の生命力は強いです。求める作物と雑草との共存は意外と難しい課題です。
つづく。
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*(1)Permaculture 造語・複合語 Permanent + Culture
culture(カルチャー)とは本来、(耕作・栽培・培養)などを意味する名詞。転じて(育成・文化)の意味に用られている。
*(2)じっぱひとからげ
言い回し・意味はおおよそ掴んでいたのに、どう書くのか知らなかった。「十羽一唐揚げ」だと思っていた。種類の違うとり肉をごっちゃまぜにして一皿の唐揚げにするみたいな。