今まで就職のために履歴書を書いた記憶があまりない。

 

終身雇用制度の定着していた社会であればまあ、当たり前で、人生に一度か二度、大量に同じものをコピーして提出するのが一般的な行為だったかと想像できる。

ぼくはそういったルートとは違うけど、なんか書く機会がなかった。

 

で、

前職をクビになって4年ぶらぶらしていたけど、「これじゃいかんっ!」と再就職のための履歴書を作成しようと思い立った。

ところが、前職につく前はなにをしていたっけかと思い出そうとしても、特に何にも無い気がして作業が全然進まない。

 

で、こんなんじゃ履歴書を作成できない! 

 

と指折り年月を遡り、古い手帳を探り出したり、日記を読んだりしてみて少しずつ思い出してきて、逆に随分あった。

 

例えば、「x年x月x日、午前5時〜12時xxx 屋に就業、弁当作り業務。当日解雇。」

 

例えば、「x年x月x日、パリシャルルドゴール空港からホテルまでミニバスで客の送迎業務。担当主任から次はネクタイとスーツ着用、髭も剃って下さいと言われ、髭は剃ってもかまいませんが、スーツは持っていませんと答えると、解雇。」

 

例えば、「x年x月x日、Le Bon Marché Rive Gauche (デパート)のクリスマスむけイベントで折り紙を折る。通行客から鶴しか折れないのか?とひやかされた。悔しいので立ち鶴を折ってやった。般若の面を折ってやった。紙二枚で馬を折ってやった。」

 

見たいな

こんなような事は多数あって、記入すれば、A4版でゆうに3ページは越す。

で、

これはいくら何でも多すぎで、やっぱ些細なものは省くと、今度はページの半分にも満たなくて下部が真っ白で格好がつかない。

 

 

履歴書の作成って、何も主張できる経歴のない自分には、自尊心を砕かれる大変な作業だと痛感した。