雨ばっかで嫌になる。
と書いても世界中猛暑の話題で盛り沢山なのでわからない人もいるだろうと思うので、少し説明すると、フランスの北半分は冷夏なのである。
今朝もあんまり鬱陶しかったので画材でも買いに行こうと妻を誘って車で出掛けた。
ヴァカンス期間なのに高速でパリに近づくと渋滞はやっぱり起きた。で、車はノロノロと動かしているから少し会話をする余裕が出来た。
最近読んだ記事を思い出して、
「そうそう、自民党女性議員がフランスに視察に来て、嬉くってインスタに挙げたら、散々非難されてるそうだよ。チョッと可哀想だよね。」
「なにが?」
「なにがって、チョッとウカレ過ぎたって言うか、はしゃぎすぎただけだから、そこまで…」
運転していて正面を見ているから彼女の表情は詳しくは分からないけど、多分なんかきっとヤバそうなんだろうと推測できた。
「大体このリモートの時代になんでわざわざ視察に来る意味があるの?」
「数日間滞在して何を見るのか知らないけどその成果ってどの程どのものなの? 」
「誰のお金で来ているの?」
と畳み込むように迫ってくる。
「いや、ぼくじゃないから。ぼくは視察団じゃないから。」と必死に抵抗した。
「でも、可哀想だねって言った。」
ラジオから聞き覚えのある曲が流れてきた。
スペイン語らしく、何言ってるか分からないのだけど、哀愁漂うメロディーの中にもムっチョ、ムっチョと滑稽な雰囲気のフラーズの合いの手が入る。なんかそれがおかしくって妻の怒りは静まった。
いや、なんで見も知らない議員のことで夫婦円満に歪みが生じるのか、ホントワケわかんない。
-----
あとで調べて分かったことですがその時流れた曲は
Tri Los Panchos の Besame Muchoという名曲だそうです。
-----
新しいアーティストを追加しました。こちらもよろしく。