この道を進む勇気をください

時々、
「なんでフランスに来たのか?」
と聞かれることがある。
その人の質問に皮肉を込めた偏見と意地悪な意図が含まれていると感じるときはこう答える。

「いや、君ね。ぼくにとって日本は父や母みたいな存在でね、その元でいつまでも暮らせないでしょ! 飛行機に乗って着いたところがフランスだったから...」

みたいな。

少しはそう言う気持ちを持っているのは事実なんだけど、正直いって明確な理由があるわけではない。

40年来自問している。様々な理由が混在するのだろう。

まだやっているんだと思ったことがある。
開店早々入り口で「いらっしゃいませ。」と見も知らない店員さんから丁寧なお辞儀をされる。
大臣でも殿様でもないんだからそこまでのお出迎えをされると、なんかいつも恐縮してしまって、

「御免なさい。ちょっとお邪魔いたします。」

と言う気持ちがあってつい頭を下げてしまう。

こう言うかたっくるしさが苦手で、それが原因の一つだったのかもしれないけど。

決して非難しているんじゃない気持ちを書き加えるけど。

こらもよろしく。