ついうっかりしていて時刻の調整をしていなくて、まあ誰とも仕事の約束をしていなくて、本当に良かった。
 そう思ってちょっとはらはらしたが、幸い昨日11月1日は「万聖節」の祭日なので、どの道誰も働いていないことに気付いた。

 今でこそ夜半、フランスでも「ハロウィン」と称してバケモノの仮装をして楽しむ風潮があるが、世の中の事情は知らないけど、40年前にはなかった。

 かつて11月の1日は「Toussaint」と言って、以前は花をもって墓参りに出向く人をよく見かけた。

 当時日本にもこういう行事はあるか、と知人に聞かれたので、

 

「あるよ。お盆と言って時期はもうちょっと早くて8月15日だ。」と教えたことがあった。

 

 ぼくの中では「万聖節」イコール「西洋お盆」とインプットされているのに、それがいつの間にかバケモノ仮装大会になっている。スーパーの店内は「ハロウィン」商品で飾り付けられ、商売っ気プンプンの風潮である。

 「ハロウィン」って一体何なのだろう?
 まあ「万聖節」のぼくの認識もちょっと違うみたいだし、調べてみることにした。

 調べて分かったことを要約すると、

  • 「ハロウィン」とは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭りのことである。
  • 「万聖節」はカトリック教会の祝日の一つで、11月1日、全ての聖人と殉教者を記念する日。翌2日は「万霊節」いわゆる日本の「お盆」。


 この二つは全く別物で時期が重なっただけの事でありそうだけど、英語で「万聖節」を、「オール・ハロウズ(All Hallows)」、「ハロウマス(Hallowmas)」とも表記される、と説明されているところから、18世紀ころのイギリス人がこの二つの行事をごっちゃ混ぜにしたんじゃなかろうかとぼくは結論付けた。