UdP

パリ大学の紋章

 

 フランスの教育システムは、(思い出しながら書くので、多少の間違いはご容赦ください)
・ 幼児学校: école maternelle (3年)
・ 小学校: école primaire (5年)
・ 中学校: college (3年)
・ 高校: lycée (3年)
・ 大学: Université (3年 + …)
という分類で成り立っています。

 

 小・中学校の8年が義務教育です。6歳になる年に新入生として9月に入学します。例えば今年9月に入学した児童は2014年生まれの子供たちです。
 高校は普通科(文系・理系)と高専(経営、経理、技術などの職業専門分野)に分かれます。
 大学機構はいわゆるユニバーシティーと高等専門学校あるいは国立高等専門学校などに分かれます。
 高等専門学校、国立高等専門学校への入学は大学入学資格(バック)とは別に入学試験が必要です。
 大学機構は全て公立です。私立経営の大学は存在しないと思います。
 現在はどうかわかりませんが、学費は無料でした。個人負担の保険とか諸経費などを払っても年間数千円程度であったと記憶します。

 

 パリには大学は一つしかありません。
・ 日本でも知られている「ソルボンヌ」大学はパリ第一、第四 (文学)。
・ 数学者、科学者、哲学者でもある「デカルト」の名を付けた大学はパリ第五 (医療)。
・ ノーベル賞受賞の科学者夫妻の名を付けた「ピエール&マリー・キュリー」大学はパリ第六 (サイエンス)。
とい風にパリ総合大学の中の一つの学科であります。

 不確かなことがあったので今調べていたら、どうも最近大学機構の改革があったようで、
前述は既に成り立たないみたいです。現在は「ソルボンヌ大学」と言えば、従来の「ソルボンヌ第四」と「ピエール&マリー・キュリー」とに合併して成り立っているようです。
 まあどうでもいいか、そんなこと。

 日本では学歴がその後の就職に影響するから、大学が結構最終目標みたいなことがあることをよく耳にします。だから大学生はそれが終わると暇を持て余し、4年近く遊んで暮らす。そういう風潮がある事も耳にします。

 「大学は学問を究める所である」、的なことを考えていたぼくは、フランスではかなり少数派でした。そんなことを言うと、驚かれます。
 大学は次のステップ、目的の職業に就くために、知識と技術を養う場所であるというのです。

 「フランス人は怠け者で仕事をもせず、女性のケツばかりを追いかけている」
そういう批評をも耳にしますが、他所の国に来ていて、確かに不平不満は感じますが、良い点を探せば、ぼくの知る限りでは、

 

 パリの大学生、勉強していますよ。フランス人結構まじめですよ。そしてみな優しい。

 

 まだ勤めに出ていた頃、大きなカバンを背負った小学生やはしゃぐ中学生、読書をする高校生たちに地下鉄の車両の中で、なんども席を譲られました。強面のツッパった不良っぽい人でも席を譲ってくれます。みな年寄りにやさしい。妊婦にも優しい。不自由な思いをしている人にやさしい。

 

 現在どの国でも抱えているコロナの問題で、学校は閉鎖されて大変みたいですが、どうしていることでしょう、あの子たちは。