poêle en bois

 薪ストーブ

 

 今朝、普段より早く目が覚めたので暗いのは当然だと思った。8時を過ぎてもまだ暗いので、ああそうか、もう冬至かと納得した。

 温暖化が騒がれていても、冬はやっぱり少し寒い。ストーブを付けようと寝床を這うようにして出て、おっと、薪が用意されていないことに気が付いた。脱ぎ散らかしたマントを羽織り、台所で朝のコーヒーを飲みながら日が昇るのを待ち、そしてさらに厚着をして、おもてに出た。

 

 薪を割りながら外は少しずつ明るくなってきて、今日は晴れていることが分かった。

 薪割り作業を続けていると、だんだんと体が火照ってきて、着ている服を1枚脱ぎ、2枚脱ぎしているうちに、薪が用意される頃には半袖になっていた。

 

 薪を室内に運び込むと、部屋も寒くない。もうストーブいらないな、そう感じた。

 そうか、自家発電か。昨晩はずいぶん酒を飲んで燃料を給油した。そして今朝、自家発電機が稼働されたわけか。

 

 「人類の存在自体が人類にとっての一番の害である…」 みたいな事を言っていた知識人がいたような、そんな発言を聞いたような記憶があるけど、本当かも知れないから、少し寒いと感じたら体を動かせばいいだけかもしれない、環境問題に多少は貢献できるかもしれない、自分で自分の首を絞める力を弱めることができるかもしれない、だから明日も、こんな些細なことでも、実行しようと思った。

 

 でも、長いこと便利な生活に慣れてしまっているから、続くのはせいぜい三日くらいいだろうと思う。実際そんなに寒くないし。