“椎間板ヘルニア”による両足の神経痛が年々ひどくなる一方なことと、前立腺がんの放射線治療の後遺症らしい大便、小便の不調、白内障の進行によるボールの見えにくさ等々で、バッティング状況は困難さが増す一方になっている。

素振り鍛錬の強化と気力で補って行こうとしているのだが、ホームランの本数は確実に減少して来ている。

84歳という、拭い去りようもない老化現象で、肉体的には衰退の一途をたどって行くことは避けようが無いのだ。

となると頼りとなるのは“気力”だけだ。

ところがその頼りとする気力が体の痛みや不快感で徐々に削がれて来ていて、得意だったはずの打席に立った時の気合いの入り方が鈍くなっている。

神経痛の痛さや、オムツの不快感が原因なことは自分で分かっているので、両方の足首を強くしばったり、オムツも汚れないうちに頻繁に交換して気にならないようにしているのに、体の芯から湧き出る気合いが載って来ないのだ。

だからマシンの威力に詰まらされることがほとんどだ。

以前は詰まっても腕力でホームランゾーンまで押し込めていたのだが、いくつもの病と年齢的な体力の衰えの為に、現在は詰まったら即凡打となっている。

もはや完璧にベストポイントでとらえない限りホームランにはならないのだ。

ところが、白内障が進行してきている為に、コースの見極めが不正確なのでベストポイントでとらえることはめったに無い。

となると、気合いや気力も沈滞化して行くという悪循環だ。

応援して下さっている人達のことを考えると、ここはなんとかしてこの一大スランプを脱出して見せて上げねばならないのだ。

それで詰まった時のスイングパワーを復活させる為に、柱にゴムヒモを括り付けてその端をバットに引っ掛けてスイングしている。

このテレビ収録の時と同じことを30回づつ2セット行っている。

まだ効果は表れてはいないようだが、正月までには求められる写真を写せやすいように複数本のホームランを打てるようにして、心配しているファンの人達を安心させてあげたいと思っている。

病に負けて気合いが入らなくなっている