あの人の希望はワタシの絶望
あの人の始まりはワタシの終わり 
ワタシが聞いて欲しかったことは
あの人は聞きたくなかったこと
ワタシが聞きたかったことは
あの人が話したくなかったこと

ワタシはふたりで
おなじ希望を見出したかったし
ふたりで始まってふたりで終わりたかった
2人の関係が
2人にしか分からない理由で
続けばいいと願っていたし
別れる時は2人だけの理由で別れたかった

「俺の中では終わった話」と沈黙の壁を
建てられるような終わりじゃなく
話を聞いてもらえなかったことが辛いのではなく
話せなくても会えなくてもいい
失いたくないと思ってないことが
分かってしまったことが辛かった

理解するつもりのない人に言葉は届かないし
言葉の届かない人とは分かり合えない
どれだけ誤解だと説明しても
あの人は欲しい答えしか聞いていなかった

あの指輪がきっかけになったことを
後悔したりしたけれど
きっとあの人はワタシの気持ちを疑って
離れていったわけじゃないと今は分かる

何度も離れて戻ってを繰り返すうちに
あの人は終わらせ方が
分からなくなっていたのだと思う

本当に冷めたんだなって
分かりたくないのに悲しいけど悟ってしまった
なぜ今なの?って始まりのときも
終わりのときも思った

共通点は限りなくないけど
たったひとつ
終わりを選んだことがふたりの共通点
終わりを考えて続くことなど
在るはずがない

お互い守り合う
優しい存在になれるはずだと
思っていたのは遥か彼方の昔のこと

今となっては別にいなくてもいい人というのも
ふたりの共通点