「ふざけんなって云ってやれよ。

冗談じゃねーって。

何でお前は怒らないんだ。」

ってTさんが怒って。

ワタシはどうしていいか分からなかった。


自業自得だらけのこれまでに

疲弊して失望しているだけのワタシに

怒りの感情はなかったから

Tさんの怒りが分からなくて怖かった。


怒りよりも先に

悲しさとか惨めさとか虚しさがあって

罪を犯した自分には当然の報いかと

思ってきた。

今も思っているけど。


企てを知って

自分に対する怒りと

自分以外に対する怒りが

今は渦巻いているような。


ややこしいな。


存在の軽さ。

軽く扱われることの後遺症。

無価値。

身から出た錆?

手を差しのべることもなく

幸せに?

自分を大切に?

穏やかに?


「怒りの感情は悲しいとか苦しいとかより

長く続かないから

だから最初に怒った方がいいんだ。

怒りが消える時に他の感情も少しは

消してくれるから。」

Tさんの云った通りなのかもしれない。

けど、ワタシは自分の罪が重すぎて

誰かに怒りを持てなかった。


遅れてきた怒りをどうしていいか

分からない。