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霧島市国分福山の牧の原地区を頂上に、国分敷根地区までのおよそ8キロの坂道。
亀割バイパス。
下り坂には、「エンジンブレーキ」の大きな黄色い看板が建てられ、道路左側には、大量の砂を盛られた、「緊急避難所」が造られている。
長い下り坂で、ブレーキがベーパーロック・フェード現象を起こして利かなくなった、主に大型トラックなどが突っ込んで止まるところだが、ペンペン草が生えている。
現代の車には、必要なくなっているのかもしれない。
警察航空隊のヘリコプターから、随時連絡が入る。
パトカーが一斉に聴いているだろう情報が、城島隼人と中島守人にも伝わる。
「まるで二台のバイクは、レールの上を走っているようです。あんなに高速でテール・トゥー・ノーズできるものなのか?」最後は疑問符で終わっていた。
位置情報の他、国分敷根では道路封鎖が完了したとも、伝えられた。
「いよいよ、フィナーレだな」
城島隼人は、うそぶく。
「2018年2月19日」
Novel Koichi Tanaka KAGOSHIMA.