腫瘍マーカーの値が上がり、

抗がん剤の効果が見込め無くなり、

主治医から、抗がん剤を切り替える話を

受けた時の話です。


診察室を出た後、妻は泣きました。

あとどのくらい生きられるのか?

あとどのくらい子供たちと一緒に過ごせるのか?

考えてしまい、悲しくなり、気分が落ち込む日が

続きました。


私は、ポジティブに励ましていました。

自分たちに出来ることは、一日一日を大切に

乗り越えて行くことだけだと。


本人も頭では分かってくれていますが、

気分が落ち込む日は続きます。


ある時、私と妻のギャップに気づきました。

私はポジティブに考える。

妻はネガティブに考える。


きっと、抗がん剤が残り一つになった時、

私は、まだ一つ残ってると考えます。

妻は、残り一つしかないと考えるでしょう。


患者であれば、ネガティブに考えて当たり前。

それなのにポジティブな話ばかりしても、

何の解決にもならない。


まずは、残り一つしかないと考えてしまう

相手の心情を察して、どう接してあげると

ポジティブに思考が働くようになるのか? 

考え悩み、本人と話しながら実践して、

また考え悩み、本人との話しを繰り返す。


それが 寄り添うこと なんだと思いました。


相手の心情を考えず ポジティブに励ます のは、

自分勝手な行動だと気付かされ、

寄り添う難しさを痛感した出来事でした。