17歳の秋

私は殺されかけた。

 

中2の秋から付き合っては別れ

そんなことを無限に続けていた彼に、

全然暴力的ではなかった彼に、

3年目にしての衝撃。

 

深夜2時過ぎの出来事。

お酒が一気に抜けて

一気に回った。

 

恨んではないし、

そのあとも私たちは付き合った。

だけど、それを機に

暴力的になった彼と付き合い続けるほど

私は強くもないし弱くもなかった。

 

 

また付き合いたいなんて

思わないけど

今でも彼のことはよく考える。

私の青春だし支えだったし。

 

 

彼にとって私が何かはわからないけど

私にとって彼は私の一部

それだけは間違いない事実。

 

 

彼にボコボコにされて

私の奥歯は差し歯になった。

そんな差し歯も愛しく思えるほど

私は彼に依存して生きていた。

完全に狂ってたのは孤独だったから。

 

孤独で仕方なかった私に

彼は光をくれた。

 

 

でもそれは15年も前の話。

そんな15年も前の傷。

 

 

そんな古傷

が何故か突然現れた。

 

摩訶不思議