中国の国防費は日本の五倍以上――今こそ防衛予算を倍増せよ![HRPニュースファイル997]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1440/

文/HS政経塾スタッフ 遠藤明成

◆安倍NATO演説とその後の中国

安倍首相は5月6日に、ベルギーのブリュッセルにて、中国が不透明な軍事費を26年間で40倍に拡大させ、近隣の国々を脅かしていることを批判しました。(NATO〔北大西洋条約機構〕本部での演説)

この数字は、防衛省が本年に初めて一般公開した資料と一致しますが、その資料では14年度の中国の公表国防費を約12.9兆円(日本の約2.7倍)と見積もり、「中国の公表する国防費には、外国からの兵器調達等の費用が含まれておらず、実際の国防費は公表額の約1.3~2倍との指摘(米国国防省報告書)がある」と述べられています。(「中国の2014年度国防予算について」)

中国側は、「日本の指導者は、外部の脅威を宣伝することで、日本を軍事大国にしようとしている」(産経ネット版5/7)と安倍首相に反論しましたが、その当日(7日)に、80隻以上の中国艦船を油田掘削のためにベトナムのEEZ(排他的経済水域)内に送り込み、ベトナム艦船との衝突事件を起こしました。

中国側の主張は、自国の蛮行を棚に上げた言いがかりだと言わざるをえません。

◆不透明な中国軍事費の実態とは?

共同通信社は2010年に「中国軍事費は公表の1・5倍 軍幹部、初めて認める」と題した記事を配信しています。(7月8日付。以下、要約)

・中国軍幹部が09年秋にまとめた内部報告書の数字では、本当の「軍事費」は公表の「国防費」の約1.5倍

・その報告書は「軍事費」が「10年後にほぼ倍増し、20年後には3倍増となる」と予測している

・当時の中国の表向きの「国防費」はGDPの1.4%程度だが、その報告書は、真の「軍事費」をGDPの約2.5%と見積もっていた。

これは「中国筋」の話ですが、国際政治アナリストの伊藤貫氏は、西側の軍事専門家は中国の真の軍事予算は公表値の2.5倍程度で見積もっていると述べています。

伊藤氏は、その中に、「人民解放軍の衣食住コスト」「人民武装警察部隊コスト」「ミサイル戦力コスト」「軍と武装警察の医療費コスト」「輸入兵器の金額」「軍経営の企業予算の軍転用分」「宇宙戦争予算」等が含まれていないことを危険視しているのです。(『中国の核戦力に日本は屈服する』P147~151)

◆今こそ、防衛予算の倍増を

中国の本当の軍事予算が実際の2倍だと仮定すると、本年度に、中国は日本の5.4倍の軍事予算を使えることになります。(公表値が日本の2.7倍のため)

「自衛隊の装備や練度のレベルは中国よりも高い」と言われますが、毎年、中国が5倍以上の軍事予算を使えるならば、戦力比で見た時に、日本が年を追うごとに不利になることは避けられません。

やはり、今こそ、幸福実現党が主張する「防衛予算の倍増」が必要なのです。

日本の防衛予算はGDP比の約1%ですが、アメリカの同盟国や友好国を見ると、2013年のGDP比で見た防衛費は、「イギリス:2.3%、フランス:2.2%、韓国:2.8%、インド:2.5%」となっています。(“SIPRI Fact Sheet April 2014”)

そして、アメリカはウクライナ危機の後、NATO加盟国に国防費増額を要請しました。(読売朝刊5/4)

米国で国防予算の削減が始まった以上、今後は同盟国や友好国が防衛費の負担を増やさざるをえません。日本は、今こそ、財政難のアメリカに替わり、アジアの自由を守る責任を果たすべく、防衛予算倍増に向けて勇気ある決断を下すべきなのです。

※「年間1ミリシーベルト以下」を目指した除染事業など、無駄な事業を廃止し、その予算を国防のために使うべきでしょう。例えば、SAPIO(2014年4月号)記事は、そのための除染予算は2459億円(11年度)→4924億円(14年度)と増加し、「これまでの総額は1兆8899億円」となっており、「専門家の間では1ミリシーベルトにするにはさらなる期限の延長が必要との見方もあり、産業技術総合研究所のグループは除染にかかる総額を5兆円以上と試算した」とその膨張ぶりを批判しています。
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【本日のニュースクリップ】
1.慰安婦の次は日本海 韓国の嘘をアメリカに広めるNY州上院議員
2.新幹線で世界進出を目論む中国 日本は新幹線・リニアの技術で世界に貢献を
3.むしろ憲法改正を アルジェリア人質事件の教訓から自衛隊法改正も不十分?
4.896の自治体が消滅!? 交通革命で地方の「存在価値」を高めよ



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◆慰安婦の次は日本海 韓国の嘘をアメリカに広めるNY州上院議員
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アメリカのニューヨーク州上院はこのほど、「日本海」とともに、韓国が主張する「東海」を教科書に併記する義務化法案を可決した。4月にも、バージニア州も同様の法案が成立するなど、日本海呼称問題がアメリカで広がっている。9日付産経新聞が報じた。

ニューヨーク州上院での法案を支持したトニー・アヴェラ民主党議員は、「韓国と中国は2000年以上にわたり、『東海』と言ってきた」「私は(日系アメリカ人ではなく)韓国系アメリカ人の側に立った」と語るなど、韓国系アメリカ人が多い自選挙区にアピールをしたという。

トニー氏は、日本海の呼称のみならず、従軍慰安婦問題でも韓国の肩を持つ議員だ。従軍慰安婦問題に関して、本誌6月号には、トニー氏のインタビュー記事を掲載している。その中で、トニー氏は、「(慰安婦が売春婦に過ぎなかったという米軍の)資料は見ていない」「慰安婦とスカイプや直接での会話を通じて、彼女らの体験を信じ、『性奴隷』が事実であると納得した」などと、元慰安婦と称する韓国人女性の証言のみに依拠していることを臆面もなく語った。

今回の法案も、トニー氏は、韓国側の主張を鵜呑みにしているのだろう。賛成票を投じた他の議員たちも、客観的な証拠を持っているとは思えない。日本海は世界で唯一の国際的に認められた名称であって、アメリカ政府や国連も、日本海の呼称を支持している。日本の外務省も、ホームページ上で、この問題に対して次のような事実で反ばくしている。

「2000年も前から東海を使用している」と主張する韓国が、公式の場で日本に異議を唱えたのは、1992年から。その理由は、日本の植民地支配によって日本海の呼称が広がったというもの。しかし、日本海の呼称が国際社会で広く使われたのは、19世紀初頭であり、日韓併合の1910年よりも前から、日本海の名称が定着していた。さらに、韓国の古地図には、「朝鮮海」「東洋海」などの様々な名称があるが、これらを「東海」にひとくくりにすることで、東海が歴史的に受け入れられてきたという証拠づくりをしている。

このような虚構の歴史問題で日韓は対立しているが、この対立にアメリカは、「日韓は過去にこだわるべきではない」と、仲裁役であるかのような動きをとっている。だが、オバマ大統領は、自身が所属する民主党の地方議員たちが、日本海の呼称や従軍慰安婦問題で、一方的に韓国側が主張する「過去」に傾倒してしまっていることには、無関心であるようだ。もし、日本が今回のような法案に強い反対姿勢で臨めば、アメリカは、安倍晋三首相の靖国参拝に対して「失望」を表明したように、再び苦言を呈してきたに違いない。

アメリカでは、韓国のコミュニティー団体が、地方自治体を狙った活動を展開し、じわじわと韓国の嘘を浸透させている。日本は、政府を相手取った言論戦を強化することは言うまでもないが、地方の動きにも牽制していかなければならない。(慧)

【関連記事】
2014年6月号記事 アメリカ人が語る「日本の戦争は正しかった」欧米こそ歴史の見直しが必要だ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7732

2014年3月号記事 救韓論 韓国が「近代化」する5つの方法
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7263

2014年4月22日付本欄 「河野談話」の白紙撤回を求める署名13万筆 幸福実現党が内閣府に提出
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7712

2014年2月19日付本欄 【そもそも解説】 在米韓国人が「日本海は東海と呼べ」 海の呼称ってどう決まるの?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7386



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戦勝国史観という壁を破るために必要な努力[HRPニュースファイル996]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1438/

文/HS政経塾第2期卒塾生 曽我周作

◆日米首脳会談の成果

先日、日米首脳会談が行われました。その会談で尖閣諸島についても日米安全保障条約が適用されることがオバマ大統領自身から明言されました。これについては日本国内外から賞賛の声が多く上がっています。安全保障の問題に関しては、非常に大きな成果を上げた会談であったと思います。

日米関係の強化が東アジアの安全保障にとって必要であり、アメリカ国内の言論等にも会談を評価し、日米のパートナーシップの重要性を強調するものも目にします。

◆日本の「自虐的歴史観」と欧米の「戦勝国史観」

ただ、アメリカやイギリスの言論の中で気になるのは、安倍首相について「修正主義的歴史観を持つ」とか、「国粋主義」などのレッテルを貼る言論もやはり見受けられることです。

また、いわゆる「従軍」慰安婦の問題について、河野談話作成の過程を検証するということについて非常に強い批判があり、安倍首相が「河野談話を見直さない」としたことについて評価の声が上がるといった状況があります。

日本に「自虐的歴史観」が蔓延しているのと同時に、欧米の戦勝国には「戦勝国史観」というべきものが厳然として存在し続けています。

「どうして、日本だけが欧米の植民地を侵略したことを、謝罪しなければならないのか。東京裁判では、『世界で侵略戦争をしたのは、どちらだったか』いうことに目を瞑って、日本を裁いた。それは侵略戦争が悪いからではなく、「有色人種が白人様の領地を侵略した。」

白人が有色人種を侵略するのは『文明化』で、劣っている有色人種が白人を侵略するのは『犯罪』であり、神の意向に逆らう『罪』であると、正当化した。」

これは元フィナンシャル・タイムズの東京支局長等を歴任したヘンリー・ストークス氏が著書『英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄』の中で語られている、西洋の戦勝国がもつ歴史観です。

私たちにすれば、彼らこそ極端で誤った歴史観をもっていると感じざるを得ません。

◆「戦勝国史観」を教える日本の教育

しかし、例えば現在私が住む世田谷区内の中学校で使用されている教科書にも、「日本の敗戦は、第二次世界大戦における反ファシズム勢力である連合国側の最終的な勝利」(清水書院 『新中学校 歴史 日本の歴史と世界』)だったと記載されているなど、戦勝国史観そのままを子どもたちに教え込んでいる状況が続いており、日本の子どもたちから祖国に対する誇りを奪い続けていますし、先人達の誇りを傷つけ続けています。

つまり、日本は「戦勝国史観」と戦わなければなりませんが、同時に日本国内との「自虐史観」の払拭という大きな課題もあります。

◆日本の大義を主張すべき

確かに歴史観というものは、全ての国で同様のものを持てるものではないでしょう。しかし、少なくとも日本国として主張すべきは主張しなければなりません。

先の大戦における日本の大義は何であったのかを主張し、西洋諸国の問題点も指摘すべきだと思います。

また、特に、現在問題になっている「河野談話」の問題点については、しっかりと検証し、「真実」を白日の下にさらすべきです。河野洋平氏の国会招致も含めて政府・与党は対応すべきですし、日本国民がいわれのない罪を着せられ続けた汚名、先人たちの無念を晴らさなければなりません。

たとえ「歴史観」は違えども、真実は真実であり、「歴史認識」云々以前の問題であります。

◆しかし日米関係の悪化は避けよ

ただ、だからといって日本にとって一番重要な同盟関係である、アメリカとの関係を悪化させるべきではありません。非常に粘り強い努力や智慧が必要ですし、本当に大変な仕事になるでしょう。

だからこそ、広報外交や民間レベルでの広報活動等が非常に重要になると思います。

中国や韓国などは反日的な外交姿勢を続け、諸外国において日本を執拗に非難し、事実に基づかない一方的な主張を繰り返しています。これに対して適切な反論を粘り強く日本側からも発信し続けなければなりません。

反論しなければ、それは国際社会では事実であると認めたことになります。

今こそ日本は戦後レジームを脱して、自らの国の誇りを守るため、そして自らの国の安全・平和を守るために立ち上がらなければなりません。

そして、アメリカが誤った歴史観の元で中国・韓国と組み、日本包囲網を築くというような最悪のシナリオをなんとしても回避し、「自由」や「神のもとの正義」を大切にする国同士の同盟関係として、世界の平和と繁栄を作る「世界の希望」になれる日米両国関係を築いていくべきであると思います。
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