「地方創生」本部発足――政府は哲学とビジョンを持て[HRPニュースファイル1120]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1695/

文/HS政経塾第2期卒塾生

◆政治術としての「地方創生」

今月3日、安倍首相は第2次政権発足後初の内閣改造を行い、なかでも石破茂氏の地方創生担当大臣への就任が注目を集めました。安倍首相自らが「地方創生本部」の本部長となり、アベノミクスの重点課題として「地方重視」が位置付けられました。

そこで「地方創生」の意義について、考えてまいりたいと思います。

都市と地方を巡る問題は歴史的にも国際的にも政治的に非常に重要なテーマとされており、日本だけでなく世界各国において、単なる政策論争を超えて、ときに根深い政治対立を生む原因となっております。

例えば日本においても、戦後政治史上、最大の派閥闘争とされる田中角栄氏と福田赳夫氏との政治闘争、「角福戦争」の背景にも都市と地方を巡る問題がありました。

「裏日本」と言われた日本海側地域の国土開発等、「日本列島改造論」「国土の均衡ある発展」をスローガンに掲げた田中氏に対して、福田氏は政府支出が肥大化しすぎだとして対抗しました。

ところで安倍首相の所属派閥は福田赳夫氏が創設した清和会(現・町村派)です。最近では地方分権改革を掲げた小泉純一郎元首相に象徴されるように、清和会の底流には公共事業費や地方への補助金等を削減して均衡財政主義を採る傾向があるといえます。

一方の石破氏は田中角栄氏の薫陶を受けて育った政治家であり、「おまえが親父の後に出ろ」と田中氏に言われたことが、石破氏が政治への道を歩むきっかけとなったとされます。

通常、大都市優先と地方重視とで政策は両立せず、主張の対立から政権が不安定化し、振り子が右から左へ振れるように政府がつくりかえられるわけですが、今回の内閣改造で安倍政権は田中角栄氏の流れを組む石破氏を地方創生担当相として取り込んでしまいました。

こうした背景を踏まえるならば、内閣改造で重点課題となった「地方創生」は政権の長期安定化を狙った政治術の一環であるといえるでしょう。

◆経済政策としての「地方創生」

それでは「地方創生」に政治術以上の合理的な意義はあるのでしょうか。

地方分権改革を掲げた小泉政権は「ない」という結論を出したのだといえるでしょう。都市への人口集中が本当に問題のあるレベルに達したならば、自然と地方に人口が逆流すると考えたからです。

もしも政治が介入し、高い利益や所得獲得を目指して都市に移ろうとする企業や人口を地方にとどめようとするならば、国民全体の平均的な所得水準の向上を抑えることになってしまう。こうした論法からです。

そもそも近代以降の資本主義経済の発展は土地に縛られない、土地を必要としない経済への移行でした。農地や米が貨幣価値の源泉、基準であった農本主義の時代は土地の所有自体が価値のあることだと考えられましたが、いまや土地は将来収益を生むための数ある資源の一つにすぎません。

経済の成長に伴って「人・もの・金・情報」の集まる都市に企業や人口が流入するのは自然な流れであり、経済的な論理だけで考えるならば、政治が介入にして地方に企業や人口をとどめる意義を見出すのは困難です。

◆「地方創生」の意義は何か

では「地方創生」の合理的意義はどこにあるのでしょうか。

まず第1に国防上の観点からです。かつて尖閣諸島・魚釣島にも250人程度の日本人が生活し、仕事をしておりました。もし、現在も同じ状況であったらならば、尖閣諸島が日本の領土であることなど説明不要の自明の理とされたはずです。

尖閣諸島は特殊な例ですが、地方の過疎化によって地価が下がり、外国人による購入が進めば、国防上の危機が高まります。やがて破たん直前の地方債が外国に買われるようになれば、日本は財政的に分断されます。

第2に快適な暮らしという観点です。

例えば日本の人口はフランスの2倍ですが、日本の国土面積はフランスの1/2、くわえて日本の国土の約2/3は山間部で人が住めません。地方の土地を有効利用できていないことと重なって、日本の地価は異常に高く、サラリーマンは平均1時間半の通期時間を満員電車のなかですごさなければならないのです。

国土の狭い日本では陸海空のインフラ交通網の整備を通じて、国全体を一つの都市圏・経済圏として統合して国土の有効利用を進めていくべきですし、「日本をアジアの首都」として、世界中から人口が集まってくる国を目指すべきです。

◆「地方創生」のカギは「一貫した国土計画」と「単年度予算の廃止」

このように「地方創生」進める上でも、単にお金を地方自治体にばらまけば良いものではなく、国家防衛や国土計画の全体観に調和したものでなければなりません。

そのために政府は一貫した国土計画を持ち、単年度で財政の均衡を図ろうとするのではなく、長期での回収、長期で均衡していくことを目指した財政政策が求められます。

政府はなぜ「地方創生」が必要なのか、その哲学を持つと同時に、一貫したビジョンを持って行っていく必要があります。
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1.昭和天皇自身が語る「本当の天皇実録」 靖国参拝の政治問題化に終止符を
2.9月10日は世界自殺予防デー 自殺の連鎖を止める霊的真実を教えよう
3.【各紙拾い読み】GDPが年率7.1%減 昨年の政府試算は嘘?
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◆昭和天皇自身が語る「本当の天皇実録」 靖国参拝の政治問題化に終止符を
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宮内庁はこのほど、昭和天皇の生涯を記した公式文書「昭和天皇実録」を公開した。太平洋戦争、戦後の復興などの激動期を過ごした昭和天皇の記録であることもあり、9日付各紙が報じた。

読売新聞・朝日新聞はそれぞれ、1面に掲載。両紙とも、「実録には、通説を変えるような新たな発見がない」と評価し、さらなる資料の開示を求めた。こうした中、毎日新聞は1面で、「『富田メモ』を追認」という大きな見出しを立て、「富田メモ」に焦点を当てた。

「富田メモ」とは、日本経済新聞が2006年に報じたもので、当時の宮内庁長官であった富田朝彦氏が、「昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に対して不快感を示した」との内容を記したもの。「A級戦犯の合祀により、昭和天皇が靖国神社に参拝しなくなった」との説を、天皇の御言葉で裏付けられたとされ、大々的に報じられた。

しかし、この「富田メモ」は、解釈の仕方がさまざまあり、多くの疑問も寄せられている資料。今回、他紙を含め、当の日本経済新聞でさえメモに関する論評を避けたのは、そうした背景があると思われる。事実、この実録でも、「富田メモや(日本経済新聞のような)報道内容を是認したわけではない」と、わざわざ記述している。
産経新聞も、「合祀がご親拝とりやめの原因なら、その後も春秋例大祭に勅使が派遣され、現在に至っていることや、皇族方が参拝されていた事実を、どう説明するのか」(2013年8月15日付)と指摘し、事実として断定できないとしてきた。

だが、毎日新聞は、「実録は実質的に、『富田メモを認めた』と主張。これは、歴史的事実を踏まえたというよりも、靖国神社の参拝を否定的に報じたい思惑が透けて見えるもので、見出しの立て方などは印象操作の感が否めない。

このように、靖国問題一つとっても、昭和天皇の本心がどこにあったかを知るのは困難極まる作業だ。しかし、大川隆法・幸福の科学総裁は2010年7月、昭和天皇の霊言を収録しており、すでに「本当の実録」が明かされている(『保守の正義とは何か』幸福の科学出版刊)。

この中で、昭和天皇の霊は、靖国問題が政治・外交問題に発展していることについて、「はなはだ遺憾なことである」とし、「『自分の国の国民で、戦死した人たちを慰霊する』ということは、やはり、その民族の誇りでもあるし、義務であると思っております」と語られた。

日本神道のトップである天皇が、神社に参拝することは当然の役割であり、戦死者を祀っている靖国神社であれば、なおのこと。これに反対するということは、天皇の宗教的権威を否定することになりかねない。靖国神社の政治問題化に終止符を打ち、日本の誇りを取り戻すべきだ。(山本慧)

【関連書籍】
幸福の科学出版 『保守の正義とは何か』 大川隆法著
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幸福の科学出版 『明治天皇・昭和天皇の霊言 日本国民への憂国のメッセージ』 大川隆法著
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【関連記事】
2014年9月号記事 日本とドイツもう謝罪は要らない - 日独は「誇り」を取り戻せ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8170

2014年8月22日付本欄 ヒトラーやルーズベルトにはない昭和天皇の徳 「昭和天皇実録」が完成
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8303



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1.沖縄の統一地方選 石垣市議選と名護市議選に見る「日本の行方」 中国の属国化を許すな
2.「第3の矢」はインドへ?  消費と自由がなければ日本経済は改善しない
3.中国がアニメで「民族融和」を訴える? ソフトパワーによる「民族浄化」に要注意
4.習近平氏は軍事力を経済力に換える 中国進出の米企業が「歓迎されていない」のもうなずける



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◆沖縄の統一地方選 石垣市議選と名護市議選に見る「日本の行方」 中国の属国化を許すな
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8396

都道府県や市区町村の首長・議員を選ぶ選挙が集中する「統一地方選」は、来年の春に控えているが、沖縄県ではひと足早く行われ、7日、24市町村で一斉に投開票が行われた。本欄では、全国的にも注目を集める「尖閣諸島」を行政区に持つ石垣市議選と、普天間基地の移設先の「辺野古」を擁する名護市議選の結果を比較してみたい。

定数22を争った石垣市議選では、尖閣諸島について日本政府に実効支配を強めるよう要望している中山義隆市長を支持する与党系14人、これに反発する野党系6人、中立2人が当選。与党系が多数派を維持した。

8日付の地元紙・八重山日報は、「中山市長は安定的な市政運営を継続する見通しになった」「与党側の新人、長山家康氏と友寄永三氏がともに初当選を果たし、有力な新人の発掘が進んでいることもうかがわせた」「若者の支持が保守系の候補に集中している傾向も浮かび上がる」と評価した。

また同紙は、2度目の挑戦で念願をかなえた友寄永三氏に注目。「『応援してくれた人との一体感のある選挙だった。まずは教育に力を入れる。教育が未来をつくる』と力強く語った」と紹介している。

一方、米軍の普天間飛行場の移設先となる名護市議選では、定数27を争った結果、移設に反対する稲嶺進市長を支持する市長派14人、反市長派11人、移設反対の公明党2人が当選。移設反対派が過半数を維持した。

沖縄県の2大紙の1つ「琉球新報」は8日付(ネット版)で、「移設反対派の勝利により、地元の反対を無視する形で移設作業を強行している政府に対する批判や、辺野古埋め立てを承認した仲井真弘多知事への反発がさらに強まりそうだ」と主張。移設を進める政府をけん制した。

「尖閣諸島」と「辺野古」を擁する石垣と名護の両市議選の結果を、どう評価すべきか。それは「中国」というキーワードを通して見ることよって、おのずと明らかになる。

中国外務省の報道官は昨年4月の定例記者会見で、尖閣諸島について、「中国の核心的利益だ」と明言。中国政府や中国共産党の関係者が公の場で、初めて「核心的利益」と認めた瞬間だった。ちなみに、「核心的利益」とは、中国側がチベットやウイグルなど、絶対に譲らない問題に対して使う言葉で、「自国の領土」と読みかえても差し支えない。中国船が尖閣付近の領海侵犯を繰り返していることからも分かるように、習近平体制下の中国は、日本侵略の意図を隠さず、堂々と「宣言」しているのだ。

万が一、今後、辺野古移設が迷走し、日米関係に再び亀裂が入り、軍事費にお金をかけたくないオバマ米大統領が日本からの撤退を進めれば、「力の空白」は中国によって埋められることになるだろう。本誌10月号の沖縄ルポでも紹介しているが、沖縄では現在、「琉球独立論」がくすぶり、「中国の属国化」への動きが進んでいる(関連記事参照)。それは11月の県知事選で命運が決まる。

もちろん、沖縄の問題は沖縄県民だけの責任にはできないが、沖縄の有権者には、自分が投じる一票が、今後とも日本を主権国家として維持させていくか、それとも中国の「日本自治区」にさせるか、を決めるものであるという自覚を持っていただきたい。(格)

【関連記事】
2014年10月号記事 現地ルポ・沖縄が「中国領」になる日 - 11月県知事選で命運が決まる
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8305

2014年8月号記事 日本はアジアの警察官たれ 東南アジアは「盟主」を求めている Part1
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8033

2014年8月29日付本欄 翁長那覇市長、「琉球独立」の活動家と交流か 沖縄県知事選の有力候補に疑問符
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8359

2014年8月26日付本欄 イランの国際映画祭に「尖閣ロック」が招待 愛国心は国境を越える
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8346

2014年8月18日付本欄 本当に環境保護が理由? 辺野古の埋め立てだけに反対する矛盾
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8291



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