投稿写真

伝道(教化、布教)とは

仏教には自由と平和という二つの特徴があり、
悟りのなかには、その両方が入っています。
この自由と平和を含めた悟りのことを、智慧といいます。
 
この智慧は個人のものではありません。
真実の智慧には普遍性があり、それは
人類の共通財であって、公共のものなのです。
 
仏陀は、自分の悟りを自分一人のものとはせず、
悟りの果実としての智慧を、他の人にも分け与えようとしました。「このようにすれば、悟りを得ることができる。
あなたがたも、修行をすれば、仏神と一体の
状態になれるのだ。その状態を目指しなさい」と、
みずからが得た智慧のあり方を教えました。
 
この智慧を押し広げていくことを伝道と呼んだのです。
そして、智慧を押し広げることは、同時に慈悲であり、
多くの人々の苦しみや悲しみを取り除く行為です。
それは、また愛の実践でもあります。慈悲にして愛、
愛にして行動の原理が伝道です。これが大事なのです。
 
仏陀は、智慧を個人のものとせず、
人類の共通財産、共通の宝として、
他の人と共有しようとしました。
これが伝道への熱意になったのです。
 
真理というものは、より多くの人に
理解してもらう必要があります。なぜなら、
真理は多くの人を幸福にするからです。
 
自分は幸福になる方法を知っているのに、
それを他の人に教えないということは、
やはり情けないことだと思います。
 
真理を知らない人は、ちょうど、「自分の家の庭を掘れば、
そこから温泉がわいてくるのに、それを知らずに、
洗面器を持ち、何百メートルもの長い距離を歩いて、
風呂屋に通っている」という人にも似ています。
多くの人々が、現にそのような状態にあるのです。
 
そのため、「庭の下には温泉があるのですよ。
その掘り方を教えてあげましょう」と言っているわけです。
 
これが智慧と慈悲の関係です。
伝道、教化、布教といわれるものは、
智慧の部分を押し広げていくことです。
それが仏弟子の仕事であると言ってよいのです。

「大悟の法」より