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「自我我欲、利己心を持っていませんか」

経営者たる者の器、リーダーたる者の器、
その器をつくっていくための資格条件として、
「徳」という言葉が使われます。この徳という言葉は、
いまでは古い言葉にもなりました。現代的には、
なかなか理解されなくなっています。
 
しかし、徳なるものは必ずあるのです。
それを説明するならば、自分が生きてきた時間のなかで、
自分のことより他の人の幸福のことを考えた時間のほうが
遙かに多い人のことを、「徳ある人」と言うのです。

みなさんが、過去数十年、考えてきたことは何ですか。
その多くは、自分自身のことばかりであったのではないですか。
あるいは、一日、二十四時間のうち、起きている
約十六時間のなかで、考えている内容は、いったい何ですか。
その内容は、ほとんど自分自身のことではないですか。
自分自身のことを悩むことをもって、よしとしているのではないですか。こういう人を「徳がない」と言うのです。
 
徳とは、確かに、つかみ出し、見せることの
できるものではありませんが、「いかに多くの時間、
みずからの利益にかかわりなく、みずからの
名誉心にかかわりなく、みずからの保身にかかわりなく、
他の人々への愛の思いを抱いたか。
他の人々を幸福にしようとする思いで、
その時間を埋めていったか」、この総量が
徳となって表れてきます。

『リーダーに贈る「必勝の戦略」』より