なぜ韓国は中国についていくのか 韓国研究者の荒木信子氏に聞く(1) 鈴置 高史 2014年6月12日(木)
荒木信子(あらき・のぶこ) 韓国研究者、翻訳者。『なぜ韓国は中国に ついていくのか――日本人が知らない中韓連 携の深層』(2014年、草思社刊)で、日本 人の気がつかなかった微妙な中韓関係を掘 り下げ、注目される。1963年生まれ。1986 年に横浜市立大学文理学部国際関係課程卒 業、1992年、筑波大学大学院地域研究研究 科東アジアコース修了。修士論文のテーマ は「韓国人の日本観」。訳書に『金大中 仮面の裏側』『「偉大なる将軍様」のつく り方』など。『ある朝鮮総督府警察官僚の 回想』『日本統治時代を肯定的に理解す る』に編集協力した。
・対日共闘は冷戦期に萌芽
-中国と韓国の「対日歴史共闘」は1980年 代に萌芽がある、とのご指摘は新鮮でし た。
荒木:第2章の「中韓関係の節目、国交正常 化」のところですね(66ページ)。対日歴 史共闘が芽生えたのは1982年のいわゆる教 科書問題からです。当時は冷戦真っ盛り。 もちろん中韓両国の間に国交はなく、敵同 士でした。
しかし韓国の国会議員の中には、中国と 連携して日本に対抗しようとの発想が生ま れていたのです。国交がなかったため、現 在のような明確な「反日共闘体制」には至 りませんでしたが、この時に今の中韓連携 の下地が準備されたといえます。
鈴置:韓国人の対中依存心の根深さを物 語っていますね。
-荒木さんは豊富な資料を使って、韓国が どんどん中国に取り込まれている半面、日 本とは疎遠になっている現実を描き出しま した。これも多くの日本人にとって驚きの 話です。
荒木:李明博(イ・ミョンバク)大統領が 竹島を訪問した後に「日本はもう昔の日本 ではない」と語りました。
鈴置:「日本に昔のような力はない。も う、怖くないぞ。日本を怒らせても反撃し てこないから大丈夫」との趣旨でした。
・日本を上から目線で見る韓国
荒木:ええ、それが本音でした。そし て、その韓国人の心情の変化――上から目線 で日本を見るようになっていることに、日 本人は気がついていませんでした。韓国も また「昔の韓国ではなくなっていた」ので す。
韓国にとって中国の存在は大きくなる一 方です。韓国を訪れた外国人の数は、2013 年に日本人を抜いて中国人が1位になりまし た。
韓国に定住する登録外国人の数で見ると もっとはっきりします。中国籍を持つ韓国 系中国人である朝鮮族を含めると、中国人 の数は1995年に日本人を抜いて3位に。翌 1996年には1位に躍り出ます。1992年の中 韓国交正常化からわずか4年後です。 (>>2以降へ続く)
日経ビジネス 2014年6月12日(木) http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140609/266488/?P=1
3: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:17:59.05 ID:???.net
>>1の続き
・急速に高まった対中依存度
荒木:私が留学生としてソウルに住んでい たのは1990―1991年です。あの頃はまさに そんな感じでした。韓国にいる外国人と言 えば日本人。延世大学語学堂の学生はほと んどが日本人か在日韓国人でした。
ソウル大学の語学学校はもう少し国籍が 多様で、共産圏からはポーランドの留学 生、中央アジアから来た韓国系の人がいま した。
韓国の輸出先を見ても、当時の中国の影 の薄さが分かります。1990年の仕向け地は 多い順位から言うと、米国29.8%、日本 19.4%、欧州15.4%。それらに比べ、中国 は0.9%に過ぎなかったのです。
ところが2001年に中国は日本を抜き、 2003年には米国を抜いて1位に躍り出まし た。2010年には韓国の対中輸出は全体の 25.1%を占めるようになり、日米欧を合わ せた28.2%と肩を並べました。恐ろしい速 さで韓国の対中依存度が高まったのです。
1992年の国交正常化が大きな転換点とな り、韓国は中国と抜き差しならぬ関係に陥 りました。それと反比例して日本の存在感 は急速に落ちて行ったのです。
しかし、日本では2000年代初めから「韓 流ブーム」が起きていたものですから、日 本人は何か日韓が近寄っているように思い 込んでいたのです。
・鳥居民氏の勧め
-中韓関係をここまで掘り下げて分析した 本は珍しい。なぜ、この本を書かれたので すか?
荒木:現代中国や日本現代史を研究されて いた故・鳥居民さんから「日韓関係を中国 に絡めて書いてみてはどうか」と勧められ たためです。2012年春のことと記憶してい ますが、確かに、当時そうした視点の本は ありませんでした。
唯一の例外が鈴置さんの『朝鮮半島201Z 年』と、日経ビジネスオンラインの一連の 記事でした。鈴置さんはスポーツ選手の激 しい動きをカメラで追うように、最近の国 際関係の目まぐるしい変化を描写しながら 「中韓関係とは何か」を考えています。
私は激しく動いている物を撮ることは苦 手です。どこから入ろうかと考えて、韓国 に日本人と中国人がどれくらいいるのか調 べてみようと思い立ち、韓国の出入国統計 を調べてみたのです。
すると先ほど述べたような変化が面白い ように現れていました。さらに、何があっ たのだろうと調べていくと、あの本のよう な流れを「発見」しました。
私は「じっとしているもの」、つまり書 籍や論文、昔の新聞記事、統計データから 中国と韓国の関係の変化に気がついたので す。
先ほど申し上げたようにデータを調べる うちに「この人たち――韓国人と中国人は、 こんなにくっついていたのだな」と驚き、 それをテーマにしたのです。
(更に続く)
6: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:18:46.62 ID:???.net
>>3の続き
・「謝れ」と言われ、過去だけ見てい た
-韓国の急速な中国傾斜、鈴置さん風に言 えば「離米従中」に注目する人が、お2人の ほかにあまりいないのはなぜでしょう。日 本にとっても相当に大きな問題なのです が。
鈴置:神戸大学大学院の木村幹教授は2012 年の段階で、日経ビジネスオンラインの 「韓国は『米中対立の狭間をうまく泳ぎ切 れる』と考えている」で韓国の二股外交へ の指向を明確に指摘しておられました。
2チャンネル的な世界では「離米従中」は だいぶ前から常識です。でも、これをテー マにした本はほとんど見たことがありませ ん。
荒木:日本人が韓国という国を見る時、日 韓関係しか考えなかったからと思います。 中国とどういう付き合い方をしているか、 あるいは米国との関係は変化していないの か――を見る必要が本当はあったのです。私 自身、今回この本を書くためにいろいろ調 べて、このことに気がつきました。
人間も同じですよね。どんな人と、どう 付き合っているかで、その人が分かると言 われます。自分との関係からだけでは見え てこない、その人の一面があります。
2つ目は韓国を「過去」の視点で見ていた からです。「植民地支配」とか、それによ る「反日」とか、それを解消する「謝罪」 とか、研究者はこんな文脈で韓国を捉えが ちだったのです。「過去」ばかり見ていれ ば「現在」や「未来」は見えて来ません。
韓国は何かと「過去」を言挙げし、「謝 れ、謝れ」と言い続けて来ましたから、こ ちらとしても「過去」に囚われてしまった のではないでしょうか。
・志の低いソウル特派員
鈴置:私がソウル特派員だった当時、よく 言われた風説は「新聞社の韓国屋さんには 広島支局経験者が多い」です。
実際は必ずしも広島支局経験者ばかりで はなかったのですが、記者として韓国人被 爆者をカバーするうちに韓国に関心を持つ に至った――という説明がくっついていまし た。
「日本人は韓国に対する自身の悪行を十 二分に学び、深く反省せねばならぬ。その 意識を日本人に広めるのが日本のメディア の責任である」との信念に燃えて記事を書 く"正統派"も結構いました。
私のように「三星電子と浦項総合製鉄を 研究するために韓国語を勉強した」なんて 記者は彼ら、正統派からすれば「邪道」あ るいは「志の低い人間」だったのです。
荒木:私が韓国に興味を持ち始めたのは 1980年代半ばです。当時私も「日本は韓国 に対する態度を反省せねばならない」と考 えていました。今思うと恥ずかしいのです が、その頃はそんな人が多数派だったので はないでしょうか。
鈴置:先ほど荒木さんが紹介下さった『朝 鮮半島201Z年』。「離米従中」をテーマに した近未来小説です。本を出した2010年当 時は李明博政権でしたが、韓国人ひとりひ とりの心の底に中国に対する恐怖心が蘇っ ているのが見て取れました。
そこで「最悪の場合、韓国は中立化する な」と考えまして、日本人に朝鮮半島の過 去よりも未来に目を向けて欲しいと書いた のです。
もっとも専門家からは一斉に「韓国が米 国を離れ中国に寄るなんて、あり得ない」 と言われました。「韓国は米国との同盟に よって北朝鮮から守られているから」とい う理屈です。
(更に続く)
8: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:20:07.56 ID:???.net
>>6の続き
・立ち回りの上手い韓国人
荒木:専門家が韓国の対中接近を見落とし た3つ目の理由が、まさにその米韓同盟だと 思います。日本人は「同盟があるのだか ら、こっち側にいるに決まっている」と思 い込んでいたのです。
ただ、よく考えると「日本側」ではなく 「米国側」なんですよね。日韓がかつては 同じ国だったことや、韓国の日本への甘え から、そう感じていたわけです。私自身が 「過去」に惑わされていました。
4番目の理由が「韓国人は上手く立ち回る から」です。
鈴置:そこも大きなポイントですね。どん どん中国の言うなりになっているというの に、韓国人は「我々は中国が嫌いですか ら、絶対に中国側に行きません」などと説 明する。すると韓国に詳しくない日本人は そうだろうな、と騙されてしまう。
韓国人は島国ではなく、生存条件の厳し い大陸に生きている。ことに中ロという世 界の大陸軍国の隣に国を構えています。自 分の好き嫌いで国の針路を決められないの です。
でも、そこまで考える日本人は少なくて 「日本と同じように米国側に立って中国と 向き合うつもりだな」と思い込んでしま う。
荒木:そうなんですよ。「日韓で手を取り 合って中国に対抗しよう」と考える日本人 もいます。しかし、中韓国交正常化前後か らの韓国の態度を見れば、無理な願望で す。
・「中国と対等だった韓国」
鈴置:韓国に詳しい日本人が、米国の言う ことを拒否して中国の命令に従っている事 実を指摘しても、韓国人はその事実を絶対 に認めない。
意識調査をすれば「韓米同盟を弱めても 中国との同盟を強化すべき」と答える韓国 人が31.7%もいるのに、です(「もう、韓 国人の3割が『中国に鞍替え』」参照)。
挙句の果ては「韓米離間を図っているの だろう」と逆ねじを食らわせて来る。「日 本は中国に嫌われているので、米中双方と 仲のいい韓国に嫉妬している」と奇妙な理 屈で反論する“韓国きっての国際政治学者”も いました。
荒木:韓国流の理屈ですね。例えば『韓国 歴史地図』という本があります。韓国で学 校教育用に出版され、日本語にもなってい る本です。日本語版の新羅のくだり(41 ページ)に以下の記述があります。
・最終的に新羅は中国の年号を使用するよ うになったが、これは新羅が対内的に王権 が確立し、対外的に中国と対等な国家であ るという自覚を持っていたことを示す。 鈴置:強弁そのものです。唐の元号を採用 したのだから、どう考えても冊封体制に 入った――つまり、属国になったわけです。 それを「対等な国家」と言い張るとは。
荒木:一種の才覚ですね。韓国についての 知識がなかったら、納得してしまうかも知 れません。
(更に続く)
10: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:21:10.33 ID:???.net
>>8の続き
・「歴史」も日本が言い出した
鈴置:「属国」に関してですが「韓国が中 国の属国だったかのように扱われた」と日 本人の前で怒って見せる韓国人を、少し前 に発見しました。これを聞いた普通の日本 人は「韓国が属国だったことはない」と勘 違いしてしまいます。
最近、韓国の政府関係者が「韓日関係が 悪化したのは日本が歴史で挑発したから だ」と言い出しました(笑)。
オバマ大統領らから「過去ばかりではな く未来を見よ。歴史を言い立てて米日韓協 調体制を破壊するつもりか」と叱られたの で「歴史を言い出したのは日本」という“事 実”を作る作戦と思われます。
日本のシンポジウムに来て「韓国は、中 国と組んで対日歴史共闘したこともなけれ ば、乗り出すつもりも全くない」と主張す る韓国人も登場しました。米国からイエ ローカードを渡されたからと思われます。 米国人の前でやけに強調していましたか ら。
韓国人の立ち回り――というか誤魔化しぶ りは大胆不敵です。日本人を騙しているう ちに、韓国人自身がそれを信じ込んでし まったりしますから、日本人が見抜くのは 容易ではありません。
荒木:鈴置さんの最近の記事「ついに『属 国に戻れ』と韓国に命じた中国」。その意 味で、最後の部分が面白かったです。
鈴置:二股外交を展開中の韓国が、米中双 方から「お前はどちらの側に立つのだ」と 脅されているという話でした。
最後の部分では、この事実を受けある韓 国の政治記者が「韓国の値段が上がったの だ」「米中の間で綱渡りしながら……均衡者 (バランサー)の役割も果たせるのだ」と 書いたことを紹介しています。
・阿Q正伝のような強がり
荒木:大国の間で右往左往しているのに、 韓国人は――全員ではないのかも知れません が――「韓国の値段が上がったのだ」と考え るのですね。さりげなく韓国を「米中を操 れる国」に格上げして喜んでいるわけで す。
鈴置:私は韓国人独特の「強がり」と見て います、阿Q正伝の主人公のような。た だ、注意すべきは韓国人同士で「強がり」 を言い合っているうちに、本当にそう思い 込んでバランサーを目指してしまったりす ることです。
バランサーになるには、相手にする2つの 国のいずれからも恐れられ、信頼されてい る必要があります。しかし韓国は信頼どこ ろか、米中双方に経済と安全保障の両面で 命綱を握られています。
韓国がこの2大国を操ることはあり得な い。普通はそんなことを意図するだけで双 方から嘲られるものです。現にミサイル防 衛(MD)などを巡り、韓国は米中の間で板 挟みに陥っています。
荒木:韓国人はよく「韓日は仏独のように 和解せねばならない」と言います。これも 日本を「敗戦国ドイツ」と同じように位置 付ける一方、自らを「アジアのフランス」 に格上げして自己満足する作戦と思いま す。
(更に続く)
11: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:22:05.16 ID:???.net
>>10の続き
・戦勝国になりすます
鈴置:第2次大戦のアナロジーを使うのな ら、韓国はドイツの一部として枢軸国側で 戦ったオーストリアに相当します。韓国も 日本の一部だったし、多くの韓国人も枢軸 国側として戦争に参加したのですから。
だから米国を初めとする連合国は、当然 のこととして韓国を戦勝国に加えませんで した。日本に連座して戦犯国にされなかっ ただけ幸せでした。
しかし、韓国人は今も何とかして戦勝国 になりすましたいと考えている。欧州での 戦勝国たる「フランス」に自らをなぞらえ るのは、それもあるのでしょう。
-日本人とはいえ、専門家だったら韓国人 の誤魔化しにすぐに気がつくはずですが。
鈴置:2つあると思います。まず、韓国人の 誤魔化しというか法螺話にあきれ果て、無 視していたのです。法螺話どころではな く、事実とは180度異なる主張が多い。そこ で韓国人の主張はまともな議論の対象とは 考えられなかったのです。
もう1つは、韓国人の法螺話あるいは誤魔 化しを利用した人たちです。例えば「日本 は悪事の限りを尽くした。日本は反省と謝 罪が足りない」という自虐史観派にとっ て、韓国人の「常に韓国は苛められて来た のだ」という被害者史観は極めて都合がい いわけです。
荒木:日本の自虐史観と韓国の被害者史観 は持ちつ持たれつですね。

荒木信子(あらき・のぶこ) 韓国研究者、翻訳者。『なぜ韓国は中国に ついていくのか――日本人が知らない中韓連 携の深層』(2014年、草思社刊)で、日本 人の気がつかなかった微妙な中韓関係を掘 り下げ、注目される。1963年生まれ。1986 年に横浜市立大学文理学部国際関係課程卒 業、1992年、筑波大学大学院地域研究研究 科東アジアコース修了。修士論文のテーマ は「韓国人の日本観」。訳書に『金大中 仮面の裏側』『「偉大なる将軍様」のつく り方』など。『ある朝鮮総督府警察官僚の 回想』『日本統治時代を肯定的に理解す る』に編集協力した。
・対日共闘は冷戦期に萌芽
-中国と韓国の「対日歴史共闘」は1980年 代に萌芽がある、とのご指摘は新鮮でし た。
荒木:第2章の「中韓関係の節目、国交正常 化」のところですね(66ページ)。対日歴 史共闘が芽生えたのは1982年のいわゆる教 科書問題からです。当時は冷戦真っ盛り。 もちろん中韓両国の間に国交はなく、敵同 士でした。
しかし韓国の国会議員の中には、中国と 連携して日本に対抗しようとの発想が生ま れていたのです。国交がなかったため、現 在のような明確な「反日共闘体制」には至 りませんでしたが、この時に今の中韓連携 の下地が準備されたといえます。
鈴置:韓国人の対中依存心の根深さを物 語っていますね。
-荒木さんは豊富な資料を使って、韓国が どんどん中国に取り込まれている半面、日 本とは疎遠になっている現実を描き出しま した。これも多くの日本人にとって驚きの 話です。
荒木:李明博(イ・ミョンバク)大統領が 竹島を訪問した後に「日本はもう昔の日本 ではない」と語りました。
鈴置:「日本に昔のような力はない。も う、怖くないぞ。日本を怒らせても反撃し てこないから大丈夫」との趣旨でした。
・日本を上から目線で見る韓国
荒木:ええ、それが本音でした。そし て、その韓国人の心情の変化――上から目線 で日本を見るようになっていることに、日 本人は気がついていませんでした。韓国も また「昔の韓国ではなくなっていた」ので す。
韓国にとって中国の存在は大きくなる一 方です。韓国を訪れた外国人の数は、2013 年に日本人を抜いて中国人が1位になりまし た。
韓国に定住する登録外国人の数で見ると もっとはっきりします。中国籍を持つ韓国 系中国人である朝鮮族を含めると、中国人 の数は1995年に日本人を抜いて3位に。翌 1996年には1位に躍り出ます。1992年の中 韓国交正常化からわずか4年後です。 (>>2以降へ続く)
日経ビジネス 2014年6月12日(木) http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140609/266488/?P=1
3: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:17:59.05 ID:???.net
>>1の続き
・急速に高まった対中依存度
荒木:私が留学生としてソウルに住んでい たのは1990―1991年です。あの頃はまさに そんな感じでした。韓国にいる外国人と言 えば日本人。延世大学語学堂の学生はほと んどが日本人か在日韓国人でした。
ソウル大学の語学学校はもう少し国籍が 多様で、共産圏からはポーランドの留学 生、中央アジアから来た韓国系の人がいま した。
韓国の輸出先を見ても、当時の中国の影 の薄さが分かります。1990年の仕向け地は 多い順位から言うと、米国29.8%、日本 19.4%、欧州15.4%。それらに比べ、中国 は0.9%に過ぎなかったのです。
ところが2001年に中国は日本を抜き、 2003年には米国を抜いて1位に躍り出まし た。2010年には韓国の対中輸出は全体の 25.1%を占めるようになり、日米欧を合わ せた28.2%と肩を並べました。恐ろしい速 さで韓国の対中依存度が高まったのです。
1992年の国交正常化が大きな転換点とな り、韓国は中国と抜き差しならぬ関係に陥 りました。それと反比例して日本の存在感 は急速に落ちて行ったのです。
しかし、日本では2000年代初めから「韓 流ブーム」が起きていたものですから、日 本人は何か日韓が近寄っているように思い 込んでいたのです。
・鳥居民氏の勧め
-中韓関係をここまで掘り下げて分析した 本は珍しい。なぜ、この本を書かれたので すか?
荒木:現代中国や日本現代史を研究されて いた故・鳥居民さんから「日韓関係を中国 に絡めて書いてみてはどうか」と勧められ たためです。2012年春のことと記憶してい ますが、確かに、当時そうした視点の本は ありませんでした。
唯一の例外が鈴置さんの『朝鮮半島201Z 年』と、日経ビジネスオンラインの一連の 記事でした。鈴置さんはスポーツ選手の激 しい動きをカメラで追うように、最近の国 際関係の目まぐるしい変化を描写しながら 「中韓関係とは何か」を考えています。
私は激しく動いている物を撮ることは苦 手です。どこから入ろうかと考えて、韓国 に日本人と中国人がどれくらいいるのか調 べてみようと思い立ち、韓国の出入国統計 を調べてみたのです。
すると先ほど述べたような変化が面白い ように現れていました。さらに、何があっ たのだろうと調べていくと、あの本のよう な流れを「発見」しました。
私は「じっとしているもの」、つまり書 籍や論文、昔の新聞記事、統計データから 中国と韓国の関係の変化に気がついたので す。
先ほど申し上げたようにデータを調べる うちに「この人たち――韓国人と中国人は、 こんなにくっついていたのだな」と驚き、 それをテーマにしたのです。
(更に続く)
6: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:18:46.62 ID:???.net
>>3の続き
・「謝れ」と言われ、過去だけ見てい た
-韓国の急速な中国傾斜、鈴置さん風に言 えば「離米従中」に注目する人が、お2人の ほかにあまりいないのはなぜでしょう。日 本にとっても相当に大きな問題なのです が。
鈴置:神戸大学大学院の木村幹教授は2012 年の段階で、日経ビジネスオンラインの 「韓国は『米中対立の狭間をうまく泳ぎ切 れる』と考えている」で韓国の二股外交へ の指向を明確に指摘しておられました。
2チャンネル的な世界では「離米従中」は だいぶ前から常識です。でも、これをテー マにした本はほとんど見たことがありませ ん。
荒木:日本人が韓国という国を見る時、日 韓関係しか考えなかったからと思います。 中国とどういう付き合い方をしているか、 あるいは米国との関係は変化していないの か――を見る必要が本当はあったのです。私 自身、今回この本を書くためにいろいろ調 べて、このことに気がつきました。
人間も同じですよね。どんな人と、どう 付き合っているかで、その人が分かると言 われます。自分との関係からだけでは見え てこない、その人の一面があります。
2つ目は韓国を「過去」の視点で見ていた からです。「植民地支配」とか、それによ る「反日」とか、それを解消する「謝罪」 とか、研究者はこんな文脈で韓国を捉えが ちだったのです。「過去」ばかり見ていれ ば「現在」や「未来」は見えて来ません。
韓国は何かと「過去」を言挙げし、「謝 れ、謝れ」と言い続けて来ましたから、こ ちらとしても「過去」に囚われてしまった のではないでしょうか。
・志の低いソウル特派員
鈴置:私がソウル特派員だった当時、よく 言われた風説は「新聞社の韓国屋さんには 広島支局経験者が多い」です。
実際は必ずしも広島支局経験者ばかりで はなかったのですが、記者として韓国人被 爆者をカバーするうちに韓国に関心を持つ に至った――という説明がくっついていまし た。
「日本人は韓国に対する自身の悪行を十 二分に学び、深く反省せねばならぬ。その 意識を日本人に広めるのが日本のメディア の責任である」との信念に燃えて記事を書 く"正統派"も結構いました。
私のように「三星電子と浦項総合製鉄を 研究するために韓国語を勉強した」なんて 記者は彼ら、正統派からすれば「邪道」あ るいは「志の低い人間」だったのです。
荒木:私が韓国に興味を持ち始めたのは 1980年代半ばです。当時私も「日本は韓国 に対する態度を反省せねばならない」と考 えていました。今思うと恥ずかしいのです が、その頃はそんな人が多数派だったので はないでしょうか。
鈴置:先ほど荒木さんが紹介下さった『朝 鮮半島201Z年』。「離米従中」をテーマに した近未来小説です。本を出した2010年当 時は李明博政権でしたが、韓国人ひとりひ とりの心の底に中国に対する恐怖心が蘇っ ているのが見て取れました。
そこで「最悪の場合、韓国は中立化する な」と考えまして、日本人に朝鮮半島の過 去よりも未来に目を向けて欲しいと書いた のです。
もっとも専門家からは一斉に「韓国が米 国を離れ中国に寄るなんて、あり得ない」 と言われました。「韓国は米国との同盟に よって北朝鮮から守られているから」とい う理屈です。
(更に続く)
8: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:20:07.56 ID:???.net
>>6の続き
・立ち回りの上手い韓国人
荒木:専門家が韓国の対中接近を見落とし た3つ目の理由が、まさにその米韓同盟だと 思います。日本人は「同盟があるのだか ら、こっち側にいるに決まっている」と思 い込んでいたのです。
ただ、よく考えると「日本側」ではなく 「米国側」なんですよね。日韓がかつては 同じ国だったことや、韓国の日本への甘え から、そう感じていたわけです。私自身が 「過去」に惑わされていました。
4番目の理由が「韓国人は上手く立ち回る から」です。
鈴置:そこも大きなポイントですね。どん どん中国の言うなりになっているというの に、韓国人は「我々は中国が嫌いですか ら、絶対に中国側に行きません」などと説 明する。すると韓国に詳しくない日本人は そうだろうな、と騙されてしまう。
韓国人は島国ではなく、生存条件の厳し い大陸に生きている。ことに中ロという世 界の大陸軍国の隣に国を構えています。自 分の好き嫌いで国の針路を決められないの です。
でも、そこまで考える日本人は少なくて 「日本と同じように米国側に立って中国と 向き合うつもりだな」と思い込んでしま う。
荒木:そうなんですよ。「日韓で手を取り 合って中国に対抗しよう」と考える日本人 もいます。しかし、中韓国交正常化前後か らの韓国の態度を見れば、無理な願望で す。
・「中国と対等だった韓国」
鈴置:韓国に詳しい日本人が、米国の言う ことを拒否して中国の命令に従っている事 実を指摘しても、韓国人はその事実を絶対 に認めない。
意識調査をすれば「韓米同盟を弱めても 中国との同盟を強化すべき」と答える韓国 人が31.7%もいるのに、です(「もう、韓 国人の3割が『中国に鞍替え』」参照)。
挙句の果ては「韓米離間を図っているの だろう」と逆ねじを食らわせて来る。「日 本は中国に嫌われているので、米中双方と 仲のいい韓国に嫉妬している」と奇妙な理 屈で反論する“韓国きっての国際政治学者”も いました。
荒木:韓国流の理屈ですね。例えば『韓国 歴史地図』という本があります。韓国で学 校教育用に出版され、日本語にもなってい る本です。日本語版の新羅のくだり(41 ページ)に以下の記述があります。
・最終的に新羅は中国の年号を使用するよ うになったが、これは新羅が対内的に王権 が確立し、対外的に中国と対等な国家であ るという自覚を持っていたことを示す。 鈴置:強弁そのものです。唐の元号を採用 したのだから、どう考えても冊封体制に 入った――つまり、属国になったわけです。 それを「対等な国家」と言い張るとは。
荒木:一種の才覚ですね。韓国についての 知識がなかったら、納得してしまうかも知 れません。
(更に続く)
10: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:21:10.33 ID:???.net
>>8の続き
・「歴史」も日本が言い出した
鈴置:「属国」に関してですが「韓国が中 国の属国だったかのように扱われた」と日 本人の前で怒って見せる韓国人を、少し前 に発見しました。これを聞いた普通の日本 人は「韓国が属国だったことはない」と勘 違いしてしまいます。
最近、韓国の政府関係者が「韓日関係が 悪化したのは日本が歴史で挑発したから だ」と言い出しました(笑)。
オバマ大統領らから「過去ばかりではな く未来を見よ。歴史を言い立てて米日韓協 調体制を破壊するつもりか」と叱られたの で「歴史を言い出したのは日本」という“事 実”を作る作戦と思われます。
日本のシンポジウムに来て「韓国は、中 国と組んで対日歴史共闘したこともなけれ ば、乗り出すつもりも全くない」と主張す る韓国人も登場しました。米国からイエ ローカードを渡されたからと思われます。 米国人の前でやけに強調していましたか ら。
韓国人の立ち回り――というか誤魔化しぶ りは大胆不敵です。日本人を騙しているう ちに、韓国人自身がそれを信じ込んでし まったりしますから、日本人が見抜くのは 容易ではありません。
荒木:鈴置さんの最近の記事「ついに『属 国に戻れ』と韓国に命じた中国」。その意 味で、最後の部分が面白かったです。
鈴置:二股外交を展開中の韓国が、米中双 方から「お前はどちらの側に立つのだ」と 脅されているという話でした。
最後の部分では、この事実を受けある韓 国の政治記者が「韓国の値段が上がったの だ」「米中の間で綱渡りしながら……均衡者 (バランサー)の役割も果たせるのだ」と 書いたことを紹介しています。
・阿Q正伝のような強がり
荒木:大国の間で右往左往しているのに、 韓国人は――全員ではないのかも知れません が――「韓国の値段が上がったのだ」と考え るのですね。さりげなく韓国を「米中を操 れる国」に格上げして喜んでいるわけで す。
鈴置:私は韓国人独特の「強がり」と見て います、阿Q正伝の主人公のような。た だ、注意すべきは韓国人同士で「強がり」 を言い合っているうちに、本当にそう思い 込んでバランサーを目指してしまったりす ることです。
バランサーになるには、相手にする2つの 国のいずれからも恐れられ、信頼されてい る必要があります。しかし韓国は信頼どこ ろか、米中双方に経済と安全保障の両面で 命綱を握られています。
韓国がこの2大国を操ることはあり得な い。普通はそんなことを意図するだけで双 方から嘲られるものです。現にミサイル防 衛(MD)などを巡り、韓国は米中の間で板 挟みに陥っています。
荒木:韓国人はよく「韓日は仏独のように 和解せねばならない」と言います。これも 日本を「敗戦国ドイツ」と同じように位置 付ける一方、自らを「アジアのフランス」 に格上げして自己満足する作戦と思いま す。
(更に続く)
11: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/06/12(木) 07:22:05.16 ID:???.net
>>10の続き
・戦勝国になりすます
鈴置:第2次大戦のアナロジーを使うのな ら、韓国はドイツの一部として枢軸国側で 戦ったオーストリアに相当します。韓国も 日本の一部だったし、多くの韓国人も枢軸 国側として戦争に参加したのですから。
だから米国を初めとする連合国は、当然 のこととして韓国を戦勝国に加えませんで した。日本に連座して戦犯国にされなかっ ただけ幸せでした。
しかし、韓国人は今も何とかして戦勝国 になりすましたいと考えている。欧州での 戦勝国たる「フランス」に自らをなぞらえ るのは、それもあるのでしょう。
-日本人とはいえ、専門家だったら韓国人 の誤魔化しにすぐに気がつくはずですが。
鈴置:2つあると思います。まず、韓国人の 誤魔化しというか法螺話にあきれ果て、無 視していたのです。法螺話どころではな く、事実とは180度異なる主張が多い。そこ で韓国人の主張はまともな議論の対象とは 考えられなかったのです。
もう1つは、韓国人の法螺話あるいは誤魔 化しを利用した人たちです。例えば「日本 は悪事の限りを尽くした。日本は反省と謝 罪が足りない」という自虐史観派にとっ て、韓国人の「常に韓国は苛められて来た のだ」という被害者史観は極めて都合がい いわけです。
荒木:日本の自虐史観と韓国の被害者史観 は持ちつ持たれつですね。
